<審議結果> |
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安全最優先が、中長期経営計画、平成19年度経営計画に明記されており、経営層から、役員キャラバンや幹部会議等、繰り返しメッセージが出されている。また、予算面等でも安全最優先の考え方が浸透し、実行されている。 |
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社員と経営層との膝詰め対話で出た意見については、他部門にも関係する課題に対して、社内諸制度ワーキンググループにより全社的な支援がなされるなど、確実に対応されている。 |
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協力会社との対話で出た意見要望に対しても、着実に対応されているとともに、それらの情報の共有の仕組みが整備されている。なお、協力会社へのアンケートのなかで、協力会社から関西電力への「モノのいい易さ」に関する問題点が提起されており、その改善活動に取組んでいる。 |
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以上により、トップの安全最優先の姿勢が明確であり、現場第一線にその価値観が浸透していることを確認した。また、協力会社とのコミュニケーションについても自律的な改善活動が開始されており、このような取り組みを継続していくことが期待される。 |
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<意見> |
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安全最優先が経営計画で明確化され、膝詰め対話等でコミュニケーションが図られているが、安全最優先を現場で実現していくにあたって、迷うことがないように、趣旨をよく詰めて伝えることが大切である。(宮 副委員長) |
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安全第一とか安全最優先という言葉の元は、USスチール社のモットーで、安全第一の次には品質第二、生産第三という言葉を並べてその組織の哲学をはっきりさせていたのだが、日本の企業は、その中の安全第一だけをもらってきたものである。安全最優先を現場に浸透させるには、現場が判断に迷わないように、優先順位を明確にして伝えていく事が大切である。(黒田委員) |
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膝詰め対話の実施後のアンケートで、全体として90%以上が肯定的な評価をしているが、今後はこの数値が低下しないように維持していくことが重要である。(宮 副委員長) |
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膝詰め対話で、将来に対する明るさをうまく現場に返すというようなコミュニケーションをすると、こういうやり方もあるのではないでしょうかという意見が現場の方から出しやすい。そのような5年先とか10年先の姿を示していく工夫をすることも大事だと思う。(宮村委員) |
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発電所では安全も安定供給も一つの行動によって実現していかねばならないので、関係者は細部についても的確に見れる虫の眼と俯瞰的な見方ができる鳥の眼を両方持つことが望まれる。現場での対話活動も活用して、そのような人材育成について留意してほしい。(宮村委員) |
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これまでの協力会社との対話活動に対する取り組みについて高く評価する。協力会社の方は対等なパートナーであると認識されているが、さらにもう一歩前に進めるためには、発注者という強者意識を払拭し、発想を転換して、関電でできないことをやっていただいている方であるという認識を持つことを社員に伝え、協力会社の方に感謝の気持ちを持つことが重要である。(篠 委員) |
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立場の違う人々による組織であっても活性化されている場合がある。形態は異なるが、他の業種において派遣社員だけど正社員を上回るような力を発揮されているメーカ等の例もあるので、その方々のモラールアップや戦力化などについて研究すれば参考になるのではないか。(篠 委員) |
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協力会社の方が、ものを言いやすくするためには、作業する方の立場に立つという認識をもって、コミュニケーションしてほしい。(篠 委員) |
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美浜3号機事故以来、関西電力はコミュニケーションに努力していると感じる。例えば、あいさつ運動ということで、発電所への見学者に対しても「おはようございます」といった挨拶を積極的に行なう等、良い取り組みを行なっている。(政野委員) |
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協力会社へのアンケートの中で、関西電力に対する「ものを言いやすい雰囲気」について否定的な意見が多かったが、協力会社とスポーツ大会や懇親会等を行なうことで、ものを言いやすい雰囲気作りが出来ると思うので、そのような活動にも継続して取り組んでほしい。(政野委員) |
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昔問題でなかったことが、最近社会的に問題となるケースが多い。協力会社との協業において、ソーシャル・センシティビティを高めていくことが大切である。協力会社へのアンケート結果においても、そのような背景にまで踏み込めば、対策との関係が明らかになり、実際に行動につなげる社員の受け止め方の差が少なくできるのではないか。(宮村委員) |
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協力会社との関係については、安全のためのコミュニケーションの仕組みや協力会社との役割分担の話と仕事以外での協力会社の方との人間関係の話とを分けて考えないといけない問題だと思う。(向殿委員) |
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<大森委員長からの提案> |
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安全最優先の徹底と現場との対話活動に関する本日の議論は非常に大切な議論であり、時間をとって、もう一度、議論しあってみることを考えたらどうか。 |