<審議結果> |
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保守管理のプロセスである技術情報の収集、工事計画、調達管理、評価・改善の各段階において、再発防止対策が有効に機能し、これらが保守管理全体の改善につながっている。 |
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また、明確化されたメーカ・協力会社との役割分担の個別工事への適用については、チェックシートを設けて、更なる改善につなげる仕組ができている。 |
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さらに、大飯発電所において、原子力事業本部と連携した協力会社との対話活動、情報共有化を通じて、協力会社と一体となった保守管理の改善に取組んでいることを確認した。 |
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以上のことから保守管理の継続的な改善活動は、発電所においても、自律的に進む段階にあると言える。今後とも、これらの取組みが風化することなく協力会社と一体となって実施され、関西電力の安全文化として定着されることを期待する。 |
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<意見> |
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関西電力として、恒常的な、長持ちする、しかも効果がある安全の戦略を作っていくことが必要である。(黒田委員) |
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大飯発電所ではマイプラント意識を醸成するための良い取組みを行っているが、それだけで十分ではない。最終的には小さなトラブルも起こさないという成果に結びつけることが大切である。また、安全な発電所作りを協力会社と力を合わせてやっていることを地元の方々に理解して頂くことも大事である。(篠 委員) |
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製造業では各部門にいた品質保証の担当者を減らすと、当座は問題ないけれども時間が経過するとともに品質トラブルが増加してくる例が見られるが、今回の水平展開に関して新たに設けられた仕組をどう維持していくのか、元に戻らないような仕掛けを是非考えてほしい。
(宮村委員)
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「役割分担チェックシート」により、協力会社との協業体制の改善を進めていることは評価できる。さらに、業務プロセスと標準類との関係の整理・整頓、効果的な活用方法、チェック項目の的確な表現などについて工夫を図り、保守管理体制の自律的で継続的な改善に資していただきたい。(宮村委員) |
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大飯発電所では協力会社との対話活動で受けた要望に対し、発電所で対応可能なものについてはよく対応している。発電所だけでは対応しにくい経営的な部分に関する要望についてもきちんと受け止め、発電所から経営層にきっちりと伝えて対応していくことを期待する。(篠 委員) |
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協力会社からの意見・要望の評価基準として、「直ぐにできるもの」「直ぐにできないもの」という整理もあるが、「直ぐに対応すべきもの」「時間をかけて対応すべきもの」という整理の方が関電としての価値判断を織り込めるので本来のマネジメントとしては良い。(宮村委員) |
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3サイト間の良好事例の水平展開も含めて、情報の共有化は美浜事故の再発防止対策のキーポイントとして徹底して実施して欲しい。
(宮 副委員長)
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駆け込み寺的な位置づけで、何でもCAPに報告する文化を育てていくことは良いことである。(宮村委員) |
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情報源、コミュニケーションのルートが多様化して形成されている。今後、これらを整理整頓することが必要になってくると思う。作った背景や狙い、個々の活用方法や相互の関連を整理し、重複性や補完性を明確にしておくとよい。(宮村委員) |
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整理されていない情報が過多にあり過ぎると、ないに等しくなる。またスクリーニングをし過ぎると重要情報を見落としてしまうこともあり得る。経験豊かな専門の人間がスクリーニングする等、情報の管理をきちんとやってほしい。(宮 副委員長) |
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各種情報については、断面、断面における評価だけではなく、時系列的なトレンドという観点からの分析にも留意して取り扱うようにしてほしい。(宮村委員) |
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リスクの事前抽出シートは、今までと変えた場合にどういう問題が起こりうるかを過去の経験に基づいてスクリーニングしていくという良い工夫である。新規要素・変更点リストといった形で表現すると、スクリーニングの背景、関連が透明化されてくる。仕事の進め方と帳票を工夫するとさらによい。(宮村委員) |
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原子力研修センターで、失敗例を展示し教訓(負の遺産の活用)として自ら学んでいることや、実機を使った補修作業の訓練を行なっていることについて、もっとPRしたら県民の安心につながるのではないか。(宮 副委員長、政野委員) |
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調達管理の重要性に関する教育においては、受講者に業務の課題を持ってきてもらって考えさせると効果が出てくる。また、受講後教育結果がどのように業務で活かされているのかフォローアップすることも重要である。(宮村委員) |