2024年度上期の取組実績
1.安全最優先の理念の浸透および定着

二度と美浜3号機事故を起こさないとの決意を新たに、安全最優先で取り組む
- 美浜3号機事故が発生した8月9日、「二度とこのような事故を起こしてはならない」との決意を新たにするため、社長が美浜発電所の「安全の誓い」の石碑前で黙祷するとともに、全従業員が各職場で黙祷しました。
- 安全最優先の理念の浸透等を図るため、社長から全従業員に対し、安全最優先の意識・行動の徹底に向けたメッセージを発信しました。
- 全従業員に対し、原子力安全に係わる理念を明文化した社達「原子力発電の安全性向上への決意」の理解増進を目的とする研修を実施しました。
2.安全性向上に関する基盤整備


安全・品質向上と効率化を両立する新たな基盤構築に着手
- 当社では、これまで点検記録の電子化等によるDXの推進を通じた、安全・品質向上と効率化の両立に注力してきましたが、DX推進の共通基盤として、屋内で活用できる現場ネットワークの構築工事を大飯発電所4号機で開始しました。
3.安全性向上に関する活動の実施

地盤隆起を仮定した訓練を新たに行い、実効性を確認
- 能登半島地震では約4mの地盤隆起が発生しましたが、当社発電所の近傍にある活断層が動いた場合でも、発電所の敷地が大きく隆起することはなく、発電所の安全性に影響を与えないことを確認しています。
- 一方、想定外を作らないとの観点から、地震発生時に既存の海水取水箇所が利用できず、かつ4mの地盤隆起が発生した場合を仮定し、代替の海水取水箇所を机上検討したうえ、大飯発電所、高浜発電所、美浜発電所において実動訓練を実施しました。
4.リスクマネジメントをはじめとするマネジメントシステムの確立・改善

電力会社間で原子力安全の取組みを評価することにより、相互の安全性向上に寄与
- 他電力会社から評価者を招へいし、高浜発電所に対する電力間オーバーサイト(OS)※を実施しました。
- 今回の電力間OSにおいても、外部の視点による改善への提言・気づき事項が寄せられました。
※電力間OSは、発電所の原子力安全に係るパフォーマンスについて、他電力会社の上級管理者が評価者となり専門的・客観的視点から評価することや、発電所と評価者間の情報交換により、当該発電所のほか参加各社の発電所の安全性向上に繋げることを目的にしており、2018年度から実施しています。
5.コミュニケーションの充実等

関西地域発着の公募型原子力発電所見学ツアーを開始
- 当社は2016年から、福井県内を発着する公募型原子力発電所見学ツアーを実施しています。2024年6月からは、より多くの方に原子力発電に関する理解を深めていただくため、関西地域を発着する見学ツアーを開始しました。
- ツアーでは、バスで発電所構内を巡り、原子炉格納容器などの外観や、空冷式非常用発電機などの安全対策を見ていただくとともに、VRゴーグルで普段は公開していない建屋内の構造や設備などをご覧いただいています。
- この関西地域を発着する見学ツアーは、上期末までに29回実施し、546名の方に参加いただきました。