当社は、美浜発電所3号機事故の反省と教訓を安全性向上活動の原点とし、福島第一原子力発電所事故を踏まえた反省に基づき、安全性向上活動を強化してまいりました。ここではその取組みの概要をご紹介いたします。
さらなる安全性向上のための対策
- 福島第一原子力発電所事故の直後から、自主的に緊急安全対策を実施し、福島第一原子力発電所と同じ規模の地震・津波が襲ったとしても原子炉が損傷しない対策を講じてきました。
- 福島第一原子力発電所事故の原因などを踏まえ、さらなる安全性向上対策を実施し、大飯発電所3・4号機の再稼動を実現しました。
3つの反省と取組み
福島第一原子力発電所事故を踏まえ、次の3点を深く反省し、その反省を踏まえた取組みを実施してきました。
[ 3つの反省 ]
- 発生確率が極めて小さいと考えて、シビアアクシデント(重大事故)への取組みが不十分だったのではないか
- 法令要求を超えて安全性を向上させるという意識が低かったのではないか
- 世界の安全性向上活動に学び、自主的に改善する取組みが不足していたのではないか

[ 反省を踏まえた取組み ]
- 深層防護による安全確保の強化
- 規制の枠組みにとどまらない安全性向上の推進
- 世界に学ぶ安全性向上活動の強化
安全文化醸成活動の継続的改善
- 安全文化の状況を評価する方法(安全文化評価)を導入し、その評価結果から抽出された課題に取り組む等、安全文化を継続的に改善しています。
- 福島第一原子力発電所事故以降は、長期プラント停止や新規制基準への対応等を踏まえた評価を行うとともに、各種事故調査報告書等から抽出・検討した、当社として汲み取るべき教訓を評価の仕組みに反映しています。
原子力安全の推進に向けた全社的取組み
福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上の取組みについても、より一層、全社を挙げて推進・支援するため、「原子力保全改革委員会」を「原子力安全推進委員会」に改組する等の体制強化を行いました。また、社外有識者からも独立的な立場で助言をいただくため、「原子力保全改革検証委員会」を「原子力安全検証委員会」に変更し、その役割を拡大しました。