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美浜発電所 後継機設置検討に向けて

原子力活用の方向性

 エネルギー事業を取り巻く環境は、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの高まり等により、不透明さを増しています。加えて、GXの進展に伴う電化や、生成AIの普及拡大に伴うデータセンターの増加等を背景に、国内の電力需要は中長期的に増加していくと見込まれています。こうした中、第7次エネルギー基本計画では「原子力の最大限活用」が明確に位置付けられ、持続的な原子力利用の方向性が示されました。当社においても「ゼロカーボンビジョン2050」において原子力発電所の新増設・リプレースの実現を掲げており、2025年11月から美浜発電所における後継機設置の検討に向けた自主的な現地調査を開始しました。

ボーリング調査
地表踏査

革新軽水炉の開発および導入に向けた取組み

 後継機の検討にあたっては、次世代革新炉のうち、技術面・経済性・規制面から実現可能性が高いと考えられる革新軽水炉を現実的な選択肢と考えています。当社はプラントメーカや他の電力会社と協力し、安全性・経済性を高めた革新軽水炉の設計の検討を進めています。革新軽水炉は、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ強化した安全対策を設計段階から取り込むとともに、コアキャッチャなどの新技術を採用することで高い安全性が期待されます。また、設計を進める上では規制基準に対する新技術・新設計の適合性等が見通せることが重要であるため、原子力エネルギー協議会を通じて規制当局と技術的な意見交換を実施しています。今後は、国の制度設計に対して事業者の立場で事業成立性向上の観点から意見発信するとともに、規制の見通しや事業環境の整備状況も踏まえ、美浜発電所における後継機の設置に向け、総合的に検討を進めていきます。

※万一の炉心溶融時の対応設備の一つ。溶融炉心による格納容器破損を防止する。

革新軽水炉のイメージ図(三菱重工業(株)から提供)

原子力事業本部 
原子力安全・技術部門 調査グループ

藤木 勇亮

革新軽水炉の開発業務を担当しています。プラントメーカや他の電力会社と連携し、着実に開発を進めるとともに、革新軽水炉に採用される新技術等に関する規制当局との意見交換を通じて、規制の予見性を高める活動に取り組んでおります。このような後継機設置へ向けた取組みを通じて、ゼロカーボン社会の実現に貢献してまいります。

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