美浜発電所の状況について
美浜発電所だよりVOL.128 2026年3月発行
■3号機:定格熱出力で運転中
■1、2号機:廃止措置工事実施中
(原子炉周辺設備の解体撤去作業を実施中)
美浜発電所3号機の運転上の制限の逸脱・復帰について
美浜3号機(定格熱出力一定運転中)において、2月2日15時23分、空冷式非常用発電装置※1等の定期試験※2中に、A空冷式非常用発電装置を起動したところ、15時25分に当該発電装置が自動停止しました。このため、同日15時37分に保安規定の運転上の制限※3を満足していない状態にあると判断しました。
当該発電装置が停止した原因を調査した結果、燃料油タンク内の底部に水の層があることを確認しました。このため、燃料油タンク内の燃料を入れ替えて当該発電装置の起動試験をしたところ、動作に異常がないことを確認したことから、2月5日23時00分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
本事象によりプラントの運転状態に異常はなく、環境への放射能の影響はありません。
- ※1:非常用ディーゼル発電機(2台)が機能喪失した場合に使用する電源。美浜発電所3号機では2台(A、B)設置している。
- ※2:空冷式非常用発電装置等の機能の健全性を確認するため実施している試験。
- ※3:保安規定第85条において、空冷式非常用発電装置2台が動作可能であることが求められている。

当該発電装置の燃料油タンク内部の結露や通気口から雨や雪が入りタンクの底部に溜まり、燃料供給配管から内燃機関に流入したことで機関の回転数が低下し、当該発電装置が自動停止したと推定しました。
定期的に当該発電装置の燃料油タンクのドレン弁から水抜きを実施します。
当社は2月13日、使用済燃料対策ロードマップの現在の進捗状況について、福井県にご報告しました。
使用済燃料の県外搬出を確実に進めていくために、引き続き、使用済燃料対策ロードマップに基づく取組みを着実に実施してまいります。
●使用済燃料対策ロードマップの進捗状況について
〇2025年2月13日に見直しを行った使用済燃料対策ロードマップに従って、取組みを進めている。
〈六ヶ所再処理工場〉
- ・設工認審査では、各設備に対する①と②について説明する必要があり、昨年12月の審査会合で、①の説明が概ね終了。
- ・②については、審査会合を効率的に進めるために、条文ごとに②の「代表の具体的な設計」として、代表設備の評価結果を優先的に説明し、その説明結果を踏まえて②の「すべての評価結果」として代表設備以外の全設備を説明していくこととしている。
- ・設工認審査説明終了後の補正申請を速やかに行えるよう、電力各社の協力を得て対応中。
- ・検査、保安規定、訓練等に対する取組みを進めており、スケジュールの精緻化を実施中。
- ①防護対象・設計対象施設の特定,基本的な設計の考え方および設計プロセス
- ②設計プロセスに基づく具体的な設計および評価
〈使用済MOX燃料再処理実証研究〉
- ・仏国へ使用済燃料を輸送する輸送容器の準備を進めており、輸送容器の設計について国土交通省の承認後、容器承認申請を行い、仏国にて輸送容器を製作中。
〈中間貯蔵施設〉
- ・2030年頃の操業開始に向けて、引き続き、最大限取り組む。
〈国からの要請事項への対応〉
- ・今後の検査、保安規定、訓練のフェーズへの本格的な移行を見据え、六ヶ所再処理工場の竣工目標の実現に向け、これまで同様に、日本原燃と緊密に連携しながら、電事連大の取組みに積極的に協力すべく、必要となる支援を講じていく。
●使用済燃料対策ロードマップ

※受入れ量は前年度下期と当年度上期の再処理量の合計値であるが、
2030年度上期の再処理量が公表されていないため、2029年度下期の再処理量の値を記載
1月27日、町内の各種団体の方々と当社社長をはじめとする役員が意見交換する「美浜町原子力懇談会」を原子力事業本部(美浜町郷市)において開催しました。
ご出席いただいた皆さまからは、美浜発電所後継機への期待のお声や原子力事業における安全確保の徹底、地域振興に対するご意見・ご要望をいただきました。
社長からは、「原子力発電所の安全の積み重ねが地元の皆さまや消費地の皆さまも含めた、安全安心に繋がっていくと考えている。当社としては、安全性の向上に終わりはないと考えており、これらの取組みを進め、色々な視点も取り入れながら、一つひとつを安全性の向上に繋げていくしかないと思っている。発電所は、日々地域の皆さまに支えられて成り立つものである。これからも地域と共に歩んでいく発電所でありたい。」とお応えしました。

美浜町原子力懇談会の様子
原子力防災訓練・消防総合訓練を実施しました
2月20日に、原子力事業者防災業務計画に基づいた原子力防災訓練を実施しました。
当日は、情報共有や事故収束戦略の決定を行う本部運営訓練、構内で発生した傷病者に対して救急対応(汚染除去等の応急処置)を行う原子力災害医療訓練などそれぞれの手順の有効性を確認しました。
また、これにあわせて消防総合訓練も行いました。自衛消防組織と公設消防が連携し、地震に伴う火災を想定して通報、本部対応、放水、避難・安否確認等の一連の対応を行い、連携体制の強化と活動の充実を図りました。
11月27日、本店(大阪市)で社外有識者の方々を主体とする原子力安全検証委員会※1を開催しました。
委員会では、「美浜発電所3号機事故※2 の再発防止対策の取組状況」、「原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組状況」等について審議していただきました。
委員の方からは、「美浜発電所3号機事故ライブラリの刷新や再発防止研修の見直しについては、よく考えて工夫されている。伝承する事実を工夫することによって、さらに事の重大性を認識してもらうことができるかもしれない。安全の誓いの日の取組みなど組織としての様々な取組みは、会社が再発防止に本気で取り組んでいることを社員に実感させ、社員も研修等に真摯に取り組んでくれるようになると思うので継続していただきたい。」等のご意見をいただきました。
当社は、今後も社外有識者のご助言をいただきながら、原子力発電のたゆまぬ安全性向上に取り組んでまいります。
- ※1: 原子力安全検証委員会…「美浜発電所3号機事故再発防止対策」、「原子力発電の自主的・継続的な安全への取組み」、「原子力の安全文化醸成活動」についてご助言等をいただくための社外有識者を主体とした組織。
- ※2: 美浜発電所3号機事故…2004年8月9日の美浜発電所3号機タービン建屋での2次系配管破損事故。



