事業所・関連施設
原子力事業本部
若狭トピックス
キャスクの格納方法(個別格納方式)
キャスクは、個別に格納する方式を採用します。これは原子力規制委員会に認められた安全な貯蔵方式です。
地震等の自然災害に対しても安全機能が維持できるよう、キャスクに衝撃吸収カバーを取り付け、地震時に転倒しにくいよう横向きの状態で架台に載せ、並べて保管します。また、保管に当たっては放射線を遮るため、鉄筋コンクリート製の格納設備をキャスクごとに設置します。
なお、この個別に格納する方式は、発電所内で確保できる敷地が限られているなか、安全を大前提とした上で、必要な保管容量を確保するため、採用したものです。
これにより発電所敷地境界外で受ける放射線量は、原子炉施設本体等からの線量を含めても、日本人が1年間に自然界から受ける放射線量に比べて十分に低く、胸部エックス線1回あたりの線量を下回るレベルです。

乾式貯蔵施設は想定される津波の影響を受けない高さに設置し、森林火災等の火災源からも十分な離隔距離を確保することでキャスク自体の性能と合わせ、地震や津波など、想定される様々なリスクに対してキャスクの安全機能が損なわれないように設計します。

使用済燃料プールと乾式貯蔵施設の貯蔵量の考え方
乾式貯蔵施設は将来の中間貯蔵施設への搬出を円滑に実施するために設置するものであるため、使用済燃料を乾式貯蔵施設に移し替えることで発生する燃料プールの空きスペースは原則使用しません。
これにより、発電所敷地内で貯蔵することができる量はこれまでと変わりません。
当社は中間貯蔵施設について、あらゆる可能性を追求し、2030年頃に操業開始できるよう、全力で取り組んでいるところであり、乾式貯蔵施設に保管する使用済燃料は、中間貯蔵施設の操業後、速やかに搬出してまいります。
