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原子力事業本部
若狭トピックス
平成28年2月20日15時42分頃、高浜発電所4号機において、原子炉起動に向けた準備のため放射性物質を含む1次冷却材系統の水を、浄化するための系統へ通水していたところ、水漏れの可能性を示す警報が発信しました。このため、同日15時45分に通水を停止するとともに、運転員が現場を確認した際、床面に水溜り(約2m X約4m X 約1mm:約8リットル)を発見しました。
また、水漏れのあった箇所を特定するため調査した結果、水を浄化させる系統の弁から水漏れしていることが判明しました。
その後、水溜り(推定放射能量は国のトラブル事象の基準値に比べ200分の1以下)の認められた箇所の拭き取りを行い、汚染がないことを確認しました。
なお、この事象による環境への放射能の影響はありませんでした。
水漏れのあった弁は、狭溢な場所に設置されていたことから、弁の組立作業において一部のボルトの締め付け力が低くなり、そのため、弁箱と部材A・部材Bの締め付け力が低い箇所があったことから、通水操作による圧力の一時的な上昇に伴い、当該弁から漏えいが発生したものと推定しました。
当該弁をはじめ、1次冷却材系統の水が流れる系統の同種の弁(弁駆動軸が水平方向の弁)約80カ所について、適正に締め付けられていることを確認しました。また、締め付けにあたっては作業場所に適した工具を選定するなど、作業に留意することをルール化しました。さらに、圧力変動の影響が小さくなるよう、1次冷却材系統の水を浄化する系統へ通水する際の圧力を低くするようルール化します。
平成27年12月25日、高浜発電所3号機使用済燃料ピットにおいて、燃料装荷作業により燃料移送コンテナに燃料集合体を収納するため、燃料集合体を下降させていた際、燃料移送コンテナと燃料集合体底部の角の部分がわずかに接触し、吊り荷重の変化による警報が発信しました。その後、外観点検を行い、燃料集合体に傷がないことを確認しました。
なお、この事象による環境への放射能の影響はありませんでした。
水中照明や照明付きカメラにより燃料集合体を確認しながら作業をしていましたが、照明の位置関係から、一部が見えにくい状態となっていました。
そのため、燃料集合体を下降させる際の位置がわずかにずれ、燃料移送コンテナと、燃料集合体が接触したものと推定しました。
燃料の収納状態を見やすくするため、照明付きカメラの追加・移設を行いました。