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かんでんトピックス

かんでんトピックス お伝えします!原子力発電所の廃止措置の状況

現在、当社の原子力発電所の中で、美浜発電所1、2号機、大飯発電所1、2号機の廃止が決定しています。
大飯発電所1、2号機は美浜発電所1、2号機に続き、2018年11月22日に福井県、おおい町と廃止措置協定を締結し、廃止措置計画申請書を原子力規制委員会に提出しました。発電所見学会に参加された皆さまからいただいた、それぞれのプラントの廃止措置に関する質問に、分かりやすくお答えします。

Q1:大飯発電所1、2号機はまだまだ運転できるのではないの? A:大飯発電所1、2号機はアイスコンデンサ型※の原子炉格納容器を採用したプラントで、他のプラントと比べ、原子炉格納容器が非常に小さい設計になっています。今後の施設運用における安全や品質の確保を最優先に考えた結果、2017年12月22日に廃炉を決定しました。

原子炉格納容器の比較

新規制基準の適合に向け、技術的な観点から検討を重ねていましたが、原子炉格納容器内で安全対策を講じた場合、もともと小さな原子炉格納容器内の作業区域がさらに狭くなり、定期検査や運転時の設備の点検・保守作業やトラブルが発生した場合の迅速な補修などの対応を、安全・確実に実施することが難しいという課題があったため、施設運用における安全や品質の確保を最優先に考えた結果、廃炉を決定しました。

※原子炉格納容器の周りに設けられたバスケットにブロック状の氷をいれ、事故時に発生する蒸気を急速に冷却し圧力を下げる方式。

大飯3、4号機(原子炉格納容器)、大飯1、2号機(アイスコンデンサ型原子炉格納容器)

Q2:大飯発電所の廃止措置はどうやって進めるの? A:約31年をかけて、4つの段階に分けて進めていきます。

廃止措置を進めるにあたっては、廃止措置計画(現在、申請中)に基づき、放射性物質の汚染拡大防止対策や漏えい防止対策、被ばく低減対策、労働災害の防止対策などを講じながら、安全最優先で進めていくとともに、地元企業の参入促進等の地域振興に貢献していきます。

約31年(4つの段階)

Q3:大飯発電所の廃止措置で出た廃棄物はどうするの? A:大飯発電所1、2号機の解体に伴い発生する放射性廃棄物は、放射能レベルに応じた適切な処理処分を行っていきます。

原子力発電所の解体に伴い発生する廃棄物の大部分は「放射性廃棄物でない廃棄物」と「放射性物質が少なく、放射性廃棄物として扱う必要のないもの(クリアランス対象物)」であり、それらは資源の有効利用の観点からできる限りリサイクルしていきます。

放射性廃棄物の処理・処分

放射能レベル区分

Q4:美浜発電所1、2 号機の廃止措置状況は? A:廃止措置を2017年4月から開始しており、放射性物質を取り除く除染作業を2018年3月に完了しています。現在は、「残存放射能調査作業」「2次系設備の解体撤去作業」を進めているところです。

残存放射能調査は、原子炉容器内のサンプル採取を行い、分析機関までのサンプル輸送を実施します。また、原子炉容器外では、系統毎に機器・配管の放射線量の測定を実施します。2次系設備の解体作業は、放射性物質による影響の無いタービン建屋内に設置されたタービン等の大型設備の解体撤去、ならびに大型設備の撤去に支障となる配管、小型設備等の解体作業を実施します。

※2次系とは、放射性物質を含まない水、蒸気のことです。

原子炉格納容器

当面3年間の廃止措置工事の工程

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