一意専心~関西電力の安全DNA~
一人ひとりの「安全ヘの想い」
我孫子電力所 杉浦

制御部門は、送配電線を流れる電気をコントロールする設備を所管しています。とりわけ、落雷や暴風等により送電線や配電線に事故が発生したときは、自動で事故箇所を切り離し、お客さま設備への悪影響や当社設備への損傷を最小限にとどめることが求められます。
コンピューター技術や通信技術の急速な発展に伴い、作業の遠隔化、小規模変電所の無人化など、周辺環境が目まぐるしく変化を遂げてきた制御部門において、変わらぬ使命を抱きながらひたむきに安全を追求してきた杉浦の想いに迫ります。

動作一つひとつの意味を理解し、実践する
杉浦らは、日々それらの変電所に足を運び、制御設備の点検や改修を行っています。

「昔と比べて技術が進歩し、これまで人の手によって行われてきた計算や指令を、コンピューターが一瞬で行ってくれるようになったため、効率よく業務が進められるようになりました。
しかし、設備を適切な状態にメンテナンスできていても、私たちの指示や操作が誤っていれば、大きな事故に繋がってしまうこともあります。これは昔も今も変わりません。
こうした落とし穴に十分留意し、現場では、今から行う動作にどんな意味があるのかを立ち止まって自問自答した上で、一つひとつの作業を行うよう心掛けています」

「専門技術・技能者」とは、"高度な技術力・技能を持ち、これを後進に伝える熱意や指導力を備えた社員"と認定された者に与えられる称号のことで、杉浦の豊富な設備知識や現場作業における的確な指示・指導の実績が評価されました。
杉浦は、この認定を受け、あらためて自らを振り返り、技術継承にかける想いを新たにしたといいます。

「後輩たちには『どんな現場であっても絶対に災害を起こさない。起こさせない』という強い気持ちを持ってもらいたいと思っており、指導においては"基本ルール"の遵守を徹底しています。
現場では様々なことが起こり、特に緊急時には普段とは異なるとっさの対応等も求められますが、先人たちの教訓の集大成とも言える"基本"なくして、"応用"は実践できません。
ルール自体を押し付けるのではなく、そのルールの作られた背景を一緒に考えるとともに、疑似体験研修などを通して、必要性をその身をもって理解してもらうよう工夫しています」


災害を未然に防止する"意識的"行動
杉浦の「私の安全行動宣言」には「確認し納得してから行動する」と記されています。
「日々の業務では、いくつもの変電所を回っており、似たような作業を繰り返すこともあります。同じような作業に慣れてくると、なんとなく無意識に行動してしまいがちですが、そこに落とし穴があると考えています。たとえば、停止中のメンテナンスする設備の隣に、メーカーも型番も全く同じ設備が運転中の状態で並んでいると、「勘違い」や「思い込み」により重大な災害を引き起こしかねません。
煩わしく感じても、"基本ルール"を遵守の上で一つひとつの作業を行い、少しでも違和感を感じたら一度立ち止まり、納得するまで確認する。この積み重ねこそが、災害を未然に防止する唯一の方法であると考えています」
安全を追い求める杉浦のあくなき挑戦は、今日も続きます。

一意専心 Contents List
関西電力の安全の原点
一人ひとりの「安全への想い」
- この決意を後輩たちに伝えていく責務がある
美浜発電所 阿部 - 自分のできる最善を、鉄の意志でやりぬく
高浜発電所 中島 - 細かな異常に注意を払い、巨大な設備を動かす
大飯発電所 峰 - 徹底した安全確認とチームワークが大切
野江電力所 有田 - 厳しい冬も、猛暑の夏も、気の抜けない毎日
黒部川電力システムセンター 丸山 - この操作が命を救うこともある、そう肝に銘じています
御坊発電所 赤松 - 自ら“マモルンジャー”となって高める、一人ひとりの安全意識
小浜営業所 根木 - 未来を見据え、"道なき道を切り拓く"
加須良川引水設備新設工事所 米井 - 動作一つひとつの意味を理解し、実践する
我孫子電力所 杉浦 - 急いでいるときこそチョット待て! 一度みんな集まって考えようや!
姫路第二発電所 保修課 山根 - 安全を守る。それは現場で働く仲間のため、その家族のため。
土木建築エンジニアリングセンター 永井 - 原子力安全統括という責務を胸に、世界最高水準の安全性確保を目指す
大飯発電所 原子力安全統括 佐藤 - 当たり前を当たり前に支えるために。~無災害への挑戦~
東海電力部 一海 - 廃止措置のパイオニアとして、無事故無災害での完遂を目指す
美浜発電所 機械工事グループ 増井 - 安全が最大の品質、土木建築のプロフェッショナルとして、原子力発電所の安全を支える
高浜発電所 副所長(土木建築) 阿部 - 「運転員が最後の砦」揺るぎない想いで、安全を支える”ひと”を育てる。
原子力研修センター(おおい) シミュレータ講師 市原