エネルギー・環境教育

音も波ってホント?
波

音も波ってほんと?

池に石を投げると、輪のように波が次々と起こり、広がってきます。だれでもきっと経験していることですが、そんなとき、気がついたことはありませんか。よく見ると、浮かんでいる木の葉は波にゆられても、波が静まると、元の場所に戻ります。つまり、波にゆられていても、木の葉は場所を移ったりはしていないわけです。波というのは、水がその場で上下に動いているだけなのですね。

波には山と谷があります。となり同士の山のてっぺん(または谷の底)は、だんだん波が広がり、小さくなって消えるまで、同じ間隔(かんかく)を保っています。波は、何かにぶつかるとはね返って進みます。これを「反射(はんしゃ)」といいます。 2つの波がぶつかるとき、ぶつかり合うところでタイミング山が重なり合うと、大きな波がそこに生まれます。山と谷がぶつかると、反対に、打ち消し合って波は小さくなります。これを「波の干渉(かんしょう)」といいます。

ぶつかった波同士はすれちがった後、やがて元の大きさ波にもどり、それぞれの方向へ進んでいきます。

ところで、音も波ということを知っていましたか?
音も水面の波のように、空気を波うつことで生まれます。音も波ですから、さきほど説明したような性質をもっています。波ができるものがあれば、音は伝わるので、水の中でも音は聞こえます。空気のない宇宙空間では、音はできません。音の波のことを「音波(おんぱ)」といいます。

ドップラー効果

救急車が通りすぎるときに音が変わるのはどうして?

サイレンを鳴らした救急車がスピードを上げて通り過ぎるとき、「ピーポーピーポー」という音が半音下がったように聞こえることがありますね。どうしてこんなことが起こるのでしょう。

止まっている救急車がサイレンを鳴らしているとしましょう。サイレンは、池に石を落とした時にできる波紋(はもん)のように、まわりの空気に波を起こして、音を出しています。救急車が走り出すと、音の波は同じ間隔(かんかく)で出ているのに、音の発信源(サイレンです)が動いているせいで、音の波の間隔(「波長(はちょう)」といいます)が変化してしまうのです。

救急車の進行方向では、波長はつまって短くなります。
救急車の後ろでは、サイレンが逃げていくので、波長は広がって長くなります。
音の波には、「波長が短い=高い音」「波長が長い=低い音」という性質があります。そこで、救急車が近づいてくるときは高い音、救急車がはなれていくときは、低い音が聞こえるのです。
このことを「ドップラー効果」といいます。