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都心部での回遊性向上・滞留空間の創出をめざす
街なかの人流データを活用した都市再整備のサポートや地域活性化への取組み

神戸市 三宮地域

神戸市は、三宮エリアの再整備において、歩くことが楽しく巡りたくなるまちを目指し、まちの回遊性を高める歩行者ネットワークの構築や市民・来街者が自由に集い・憩える滞留空間の創出に取り組んでいます。

整備イメージパース整備イメージパース
画像引用:神戸市「三宮駅周辺歩行者デッキ」
https://www.city.kobe.lg.jp/a55197/toshin/deck.html
休憩スペースが設置された東遊園地「みちひろば」休憩スペースが設置された東遊園地「みちひろば」

三宮エリアの再整備を支える人流データ利活用とエリアマネジメント

当社は2018年から、三宮エリアの再整備計画とまちの変遷に合わせて人流センサー※1の計測位置を更新しながら、主に歩道上100か所以上でリアルタイムに計測しつづけています。そこから得られる人流データを分析し、神戸市と協力しながら再整備効果の評価に取り組んでいます。また、人流データを活用し、地元が主体となってにぎわい創出に取り組む活動をサポートする、新しいサービス(エリアマネジメント支援)の開発にも取り組んでいます。

※1 赤外線で人型の熱を感知することにより方向別に通過人数をカウントしている。カウントした数値をデータとして取得している。三宮の街なか人流センサーでは以下プレスリリース内容と下図のセンサーを使用。

参考:関西電力プレスリリース「神戸市 三宮周辺地域におけるデータ利活用型スマートシティの実現に向けた「街なかの人流見える化実証実験」の開始について」
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2018/1218_1j.html

人流計測に用いている赤外線センサー人流計測に用いている赤外線センサー
分析例:通行者数の増減率を通り別で見た図分析例:通行者数の増減率を通り別で見た図

神戸市と協力した再整備計画の評価と道路活用のあり方検討の取組み

例えば、ウォーターフロント※2方面への人流拠点や、自由に集い憩える滞留空間としての東遊園地の再整備効果や、道路空間をにぎわい創出のイベントに活用したSannomiya City Xmasの人流への影響を分析(2023年度)、ウォーカブルシティの視点から道路活用の在り方の検討に活用しています。

※2 みなとのもり公園、神戸港が広がるエリア。

にぎわい創出イベント「Sannomiya City Xmas」での人流計測の様子にぎわい創出イベント「Sannomiya City Xmas」での人流計測の様子
分析例:イベント会場での通行者数の過年度比較分析例:イベント会場での通行者数の過年度比較

次に、クロススクエア※3からの動線改良に関しては、駅前既設歩道橋へのエスカレーター新設による歩道橋利用者増加の見える化を実施(2022年度)。将来、新バスターミナル周辺デッキでの自動走行モビリティiino※4の走行を想定した、自動走行実証試験のために、これまで蓄積した人流データを活用してデッキの想定通行者数と同等の人流が見込まれる場所と時間として三宮センター街の平日を選定しました。

※3 三宮交差点を中心とした、駅前空間のこと。神戸市によって、駅周辺へのアクセス機能に配慮しつつ、車中心から人中心のレイアウトへ段階的な再整備が行われている。
※4 歩道(公道)走行が可能な3人乗りの電動車椅子サイズの遠隔操作型小型車。

写真・グラフ:歩道橋利用者増加の見える化写真・グラフ:歩道橋利用者増加の見える化
センター街での自動走行モビリティ「iino」の試走センター街での自動走行モビリティ「iino」の試走

にぎわい創出の取組みと持続可能なエリアマネジメント支援への展開

さらに、人流データで周遊性を測るだけでなく、にぎわい創出の取組み(エリアマネジメント支援)として、2022年10月には、まちなかの公共空間での新しい飲食体験やまちの楽しみ方を提案する「まちなか×カフェ&レストラン」実証サービスを実施し、公共空間を目的地として駅前にいる来訪者をより自然にまちへと足を運びたくなるような仕掛けをLINEアプリ「シエマル※5」により創出しました。

※5 「シエマル神戸」(LINEの公式アカウント)は、エリア内の混雑情報および今後の予測情報をリアルタイムで配信し、安心安全でスマートな移動を支援。まちなか×カフェ&レストランの実証実験にて、公共空間への飲食デリバリーサービスが予約・決済しました。詳細は以下参考リンク。
参考:神戸都心・三宮地区におけるまちなかの公共空間での新しい飲食体験(まちなか×カフェ&レストラン)の実証実験への参加
https://www.kepco.co.jp/corporate/notice/notice_pdf/20221011_1.pdf

シエマル神戸の画面一例シエマル神戸の画面一例
「まちなか×カフェ&レストラン」実証実験の様子「まちなか×カフェ&レストラン」実証実験の様子

これからも当社は、三宮エリアが一体となって、歩いて楽しいまちが実現できるように、人流データ利活用とエリアマネジメント支援との両輪でサービス開発に取り組んでまいります。