神戸市 三宮地域
神戸市は、三宮エリアの再整備において、歩くことが楽しく巡りたくなるまちを目指し、まちの回遊性を高める歩行者ネットワークの構築や市民・来街者が自由に集い・憩える滞留空間の創出に取り組んでいます。
当社は2018年から、三宮エリアの再整備計画とまちの変遷に合わせて人流センサー※1の計測位置を更新しながら、主に歩道上100か所以上でリアルタイムに計測しています。そこから得られる人流データを見える化・分析し、神戸市と協力しながら再整備効果の評価に取り組んでいます。また、人流データを活用し、地元が主体となってにぎわい創出に取り組む活動をサポートする、新しいサービス(エリアマネジメント支援)の開発にも取り組んでいます。
※1 赤外線で人型の熱を感知することにより方向別に通過人数をカウントしている。カウントした数値をデータとして取得している。三宮の街なか人流センサーでは以下プレスリリース内容と下図のセンサーを使用。
参考:関西電力プレスリリース「神戸市 三宮周辺地域におけるデータ利活用型スマートシティの実現に向けた「街なかの人流見える化実証実験」の開始について」
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2018/1218_1j.html
例えば、ウォーターフロント※2方面への人流拠点や、自由に集い憩える滞留空間としての東遊園地の再整備効果や、道路空間をにぎわい創出のイベントに活用したSannomiya City Xmasの人流への影響を分析(2023年度)、ウォーカブルシティの視点から道路活用の在り方の検討に活用しています。
※2 みなとのもり公園、神戸港が広がるエリア。
次に、クロススクエア※3からの動線改良に関しては、駅前既設歩道橋へのエスカレーター新設による歩道橋利用者増加の見える化を実施(2022年度)。将来、新バスターミナル周辺デッキでの自動走行モビリティiino※4の走行を想定した、自動走行実証試験のために、これまで蓄積した人流データを活用してデッキの想定通行者数と同等の人流が見込まれる場所と時間として三宮センター街の平日を選定しました。
※3 三宮交差点を中心とした、駅前空間のこと。神戸市によって、駅周辺へのアクセス機能に配慮しつつ、車中心から人中心のレイアウトへ段階的な再整備が行われている。
※4 歩道(公道)走行が可能な3人乗りの電動車椅子サイズの遠隔操作型小型車。
さらに、人流データを評価するだけでなく、にぎわい創出の取組みとして、2022年10月には、まちなかの公共空間での新しい飲食体験やまちの楽しみ方を提案する「まちなか×カフェ&レストラン」実証サービスを実施しました。本実証では、公共空間を目的地として駅前にいる来訪者をより自然にまちへと足を運びたくなるような仕掛けをLINEアプリ「シエマル※5」により創出しました。
※5 「シエマル神戸」(LINEの公式アカウント)は、エリア内の混雑情報および今後の予測情報をリアルタイムで配信し、安心安全でスマートな移動を支援。まちなか×カフェ&レストランの実証実験にて、公共空間への飲食デリバリーサービスの予約・決済をしました。詳細は以下参考リンク。
参考:神戸都心・三宮地区におけるまちなかの公共空間での新しい飲食体験(まちなか×カフェ&レストラン)の実証実験への参加
https://www.kepco.co.jp/corporate/notice/notice_pdf/20221011_1.pdf
これからも当社は、三宮エリアが一体となって、歩いて楽しいまちが実現できるように、「まちの人流の見える化・分析」と「にぎわい創出」の取組みとの両輪で地域課題の解決につながるサービスの実装に取り組んでまいります。
上記の取組みを加速するため、当社が測定している人流データはまちを支える基礎データとして、広く関係者に活用していただくことを想定し、2024年8月から2025年3月末まで実証サービスを実施しております。
(ただし、申込受付は2024年12月27日に終了しました。)