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中之島エネルギーシステム編
2つの川に挟まれた地形を活かし画期的な地域冷暖房を実現

大阪市 中之島

中之島は「特定都市再生緊急整備地域」に指定されるなど、都市の国際競争力強化等の観点からも期待されるエリアです。まちづくりの方向性を定めた「地域整備方針」では、河川水を利用した地域冷暖房※1システムなどの先進的な新・省エネ技術の導入が求められています。
関西電力グループでは、堂島川と土佐堀川の2河川に挟まれた中之島の特徴的な地形を活かすことで、より効率的で先進的な省エネシステムを実現しています。
※1 冷水や温水等をまとめて製造し、供給するシステム。まとめて製造・供給することによって省エネルギーや省CO2などを実現する

中之島まちづくり編 産官学民連携で水都大阪のシンボルアイランドを目指す

全国トップクラス高効率の地域冷暖房システムが生まれるまで

計画は、中之島3丁目、当社旧本店ビルの建替えから始まりました。
「環境共生のモデルビル」をコンセプトに、新本店ビル(以下、関電ビルディング)をはじめとするビル群の空調には、環境に優しい地域冷暖房システムを採用。開発にあたり、注目したのは、「夏季は冷たく、冬季は温かい」という未利用エネルギーの宝庫・河川水の利用でした。

堂島川から取水し、反対側の土佐堀川へ排水する。2河川に挟まれた中之島の地形だからこそできるヒートポンプの効率的な活用で、冷房時には大気への排熱がなくなり、ヒートアイランド現象が抑制されます。また、ビル地下に設置した大規模な氷蓄熱※2システムと併用することで、電力のピークカットにも貢献しています。
※2 夜間において、夏季には氷を作り蓄え、昼間の冷暖房に活かすシステム。夜間にのみ電力を消費するため、昼間の電力ピークカットに繋がる

河川水熱交換器

また、2012年には、中之島2丁目のフェスティバルタワーの開発に合わせて新プラントを建設。3丁目の地域冷暖房で培った実績を踏まえ、さらに高性能なヒートポンプを導入し、2河川利用も相俟って全国でもトップクラスとなるエネルギー効率システムを実現させました。なお、2016年には、地域冷暖房システムを含めた関電ビルディングの継続的な省エネへの取組みが、空気調和・衛生工学会の特別賞「十年賞」を受賞しています。中之島3丁目・2丁目プラントは、現在も中之島エリアの冷暖房をクリーンかつ快適に支えています。

美術館、医療拠点、なにわ筋線開業……さらなる期待が高まる中之島のまちづくり

現在、中之島4丁目では、大阪中之島美術館や未来医療国際拠点などの開発プロジェクトも進行中です。2031年にはJR西日本と南海電鉄の共同運行となる「なにわ筋線」が開通、中之島には新駅設置も予定されています。その新駅を挟んだ東西両側には、開発予定の土地が多く残されており、今後、賑わいあふれる場所となることが期待されています。
関西電力では、環境や安全・安心に配慮し、持続可能な中之島のまちづくりに貢献を続けていきます。

大阪中之島美術館 外観イメージ 設計:遠藤克彦建築研究所
未来医療国際拠点 外観イメージ

【事業者】
関西電力株式会社/株式会社関電エネルギーソリューション/関電不動産開発株式会社
https://www.city.osaka.lg.jp/toshikeikaku/page/0000004931.html
https://www.nakanoshima-style.com/
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2016/0512_1j.html