原子力発電について
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Q5.デービスベッセ発電所で発生した上蓋の腐食減肉は、関西電力では起こらないのか?

A5.

 平成14年3月、米国デービスベッセ発電所において、原子炉容器上蓋管台まわりの上蓋本体の低合金鋼に腐食減肉があることが確認されました。減肉の程度は、表面で約129から194cm、上蓋の厚み方向に約16.8cmであり、上蓋内面のステンレス盛り部のみが残存する状況でした。

 原因は、管台部での応力腐食割れ(SCC)で、貫通した結果、1次冷却水がわずかに漏れ、低合金鋼が腐食したものと推定されています。また、管台部からのわずかな漏れは以前より発生しており、さらに、プラント停止時の目視検査で1次冷却水中のほう酸が漏れ出て固まったものが確認されていたにも拘わらず、そのまま放置され、適切な対応が取られなかったため、上蓋の腐食減肉に至ったものとの見解が米国原子力規制委員会タスクフォース報告書(2002.9.30)に示されています。

 なお、米国原子力規制委員会(NRC)のホームページにこれらの詳細が記載されております。

 当社においては、定期検査毎の漏えい試験により当該部からの漏えいのないことを確認していること、また、ECTの実施や上蓋取替、SCC抑制対策(上蓋頂部温度低減)を早くから実施してきたことから、腐食減肉というような状況に至ることはありません。


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