原子力発電について
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(1)上蓋取替プラント

a.上蓋取替の理由  
   上蓋管台(インコネル600)は、運転時間の経過によりSCCの発生可能性がありましたが、非破壊検査として渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、下表の通り損傷は認められませんでした。
 しかし、将来の保守性、経済性等を総合的に勘案した結果、より一層の信頼性向上の観点から、美浜1,2,3号機、高浜1,2号機、大飯1,2号機について、耐食性を向上した管台(インコネル690)の上蓋に取替えました。
図2:当社上蓋取替の概要

b.検査実績とSCC発生予測

プラント
運開 検査年月 検査数/ 設備本数(※1) 損傷本数 検査時の運転時間 (千時間)(※2)
運開からのSCC発生予測時間(千時間)(※2)
上蓋取替年月
美浜1号機
(2015年4月運転終了)
1970.11 1994.9 37/37 100 220 2001.8
美浜2号機
(2015年4月運転終了)
1972.7
1993.1
1994.6
1995.12  
41/41

27/41


108

118
220 1999.12
美浜3号機 1976.12 1993.10
1995.4
53/66
66/66

115
125
120 1997.2
高浜1号機 1974.11 1993.6
1994.11
53/66
66/66

104
112
120 1996.8
高浜2号機 1975.11 1994.5
1995.11
53/66
66/66

104
114
120 1997.6
大飯1号機
(2018年3月運転終了)
1979.3 1993.8 67/79 77 250 2000.12
大飯2号機
(2018年3月運転終了)
1979.12 1994.5
1995.10
67/79
58/79

99
106
250 1999.8

(※1):検査数は、ECT装置の開発状況やSCC発生可能性の観点からの選定により、プラント間で若干異なっている。

(※2):転時間、予測時間は、試運転期間を含め運開から原子炉が臨界に達している時間を表す。


c.今後の方針  
   美浜3号機、高浜1,2号機、大飯1,2号機については、取り替えた上蓋の管台がインコネル690合金であり、インコネル600合金と比較して、長期間に渡りSCCは発生しにくいと考えられますが、将来、代表プラントに対し検査を検討していきます。


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