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越前若狭のふれあい 特別号 No.47 2020年3月31日現在

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高浜発電所1、2号機安全対策工事における協力会社作業員の労働災害の再発防止対策等をとりまとめました

 当社は、3月13日に発生した、高浜発電所1、2号機安全対策工事における協力会社作業員の労働災害(死亡事故)に関する再発防止対策等をとりまとめ、3月31日、福井県や高浜町等にご報告しました。
 お亡くなりになられた方に心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆さまに心からお悔み申し上げます。こうした事態を発生させてしまったことについて、深くお詫び申し上げます。
 当社は、今後、今回の再発防止対策を確実に実施することに加え、現在実施している安全対策工事の工事完了時期の見直し等を行い、安全最優先で取り組んでまいります。

福井県安全環境部清水部長(左)に報告する原子力事業本部長代理の水田(右)
福井県安全環境部清水部長(左)に報告
する原子力事業本部長代理の水田(右)

状況と原因および対策

■発生の状況
3月13日、トンネル奥で掘削作業の準備を監視していた作業員が背後から後退してきた火薬運搬用のトラックに礫かれ、病院に救急搬送されたが亡くなられた。
■作業の状況
現場周辺にいた作業員からの聞き取り結果などから、以下の状況が判明した。
  • ○被災者は、作業エリア内の道路中央付近で、トラックに背を向け、掘削する壁に火薬を詰めるための穴をあける作業を見ていたこと、また、発破作業など騒音対策のために耳栓をしており、音が聞き取りにくい状況だったものと推定。
  • ○トラック※1の運転手は、誘導員がいなくても作業エリア※2内に進入しても良いものと思い込み、車両を後退させた。
    ※1 荷台には火薬保管用のコンテナがあり、ルームミラーやサイドミラーから車両後方が確認できない死角の多い車両
    ※2 立入禁止エリア
■原因
トラックの運転手は、車両の誘導がないにもかかわらず、作業エリア内へ車両を後退させたことから、車両の後方死角に被災者がいることに気付かず、被災者を礫いた。
■トンネルの掘削工事を行う現場作業における対策
①車両後退においては、新たに誘導員を配置。
②騒音環境での車両進入を警告するセンサー・パトライト(拡声器付き)を視認できる位置に設置。
③車両の死角をカバーするバックモニターを活用。
●安全技術アドバイザーの配置
労働災害発生防止のための抜本的対策を検討するため、各発電所の安全対策工事等について、現場状況等の確認、最近の労働災害の傾向分析および協力会社とのコミュニケーションを実施した。
傾向分析では、土木建築工事に関係する労働災害が多く、原因は「基本動作の遵守」からの逸脱が共通している。特に工事量の多い高浜発電所で多数の労働災害が発生している対策として、「労働安全コンサルタント※3」の資格を有する安全技術アドバイザー1名を新たに高浜発電所専属として配置し、土木建築工事を重点的に見回り現場指導を行う。

※3 厚生労働大臣が認めた労働安全のスペシャリストとして、労働者の安全水準の向上のため、事業場の診断・指導を行う国家資格(士業)

●全体工程の見直し
安全対策工事等の大規模工事がある中、協力会社の意見を踏まえ、今後の作業変更等を想定し、要員配置や作業期間の調整に余裕を持たせるため全体工程を見直した。
発電所 工事名 工期延長
高浜 3、4号機特定重大事故等対処施設工事 約1ヶ月(2020年11月→2020年12月)
1号機安全対策工事 約4ヶ月(2020年5月→2020年9月)
2号機安全対策工事 約3ヶ月(2021年1月→2021年4月)
美浜 3号機安全対策工事 約2ヶ月(2020年7月→2020年9月)

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