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原子力事業本部
若狭トピックス
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当社は、1月11日から13日までの3日間、重大事故対応訓練を実施しました。
1月11日午前9時、発電所内の全ての電源が喪失するとともに、原子炉につながる配管が破断し冷却水が抜け、原子燃料が損傷し始めるという事故が、高浜3号機、4号機で同時に発生したとの想定で、福島第一原子力発電所事故以降順次配備した、可搬式代替低圧注水ポンプ、電源車、大容量ポンプ、消防ポンプ等を使って、外部に放射性物質を漏らさないための対応をとり、事故を収束させるまでの一連の対策について、訓練を行いました。
本訓練では、原子炉等規制法に基づき、要員がこれらの対策に十分習熟していること、原子力規制委員会による審査の中で認められた制限時間内に対策が完了することを、国の検査として確認を受けました。
訓練終了後、大塚高浜発電所長は、「繰り返し行ってきた訓練の成果を最大限発揮し、大きな問題はなかった」と評価する一方で、「ここまでやったら大丈夫と思わず、絶えず学ぶ姿勢を持ち、改善点を一つひとつ反映していく」と記者団の質問に答えました。訓練は、当社が定めた保安規定で毎年実施することとしており、繰り返し実施することにより、安全対策を継続的に改善してまいります。
可搬式代替低圧注水ポンプを配置
海水を貯めるための仮設組立式水槽を配置
海水を送るための消防ホースを布設
原子炉格納容器を冷却する配管につながるホースを接続
可搬式代替低圧注水ポンプ
(福島第一原子力発電所事故後に新設)
炉心溶融が起き、原子炉格納容器冷却のための格納容器スプレイポンプが電源喪失により使用できないことを想定。恒設代替低圧注水ポンプを使用し、燃料取替用水タンクから格納容器内に注水するとともに、水源の枯渇に対応するため、可搬式代替低圧注水ポンプ等を用いて、原子炉格納容器内に海水を注水することにより原子炉格納容器を冷却・減圧し破損を防止するシナリオで実施。
消防ポンプ等を倉庫から運搬
消防ポンプを配置
海水を送るための消防ホースを布設
使用済燃料ピットに注水する配管につながるホースを接続
消防ポンプ
(福島第一原子力発電所事故後に新設)
使用済燃料ピット冷却系配管が破断し、使用済燃料ピット水位が低下することを想定。消防ポンプ等を用いて、使用済燃料ピットへ海水を注水することにより、使用済燃料ピットの水位を維持するシナリオで実施。