事業所・関連施設
原子力事業本部
若狭トピックス
1 | 2
9月15日大飯発電所4号機解列時の中央制御室の様子
当社は、平成25年9月2日に大飯発電所3号機、9月15日には大飯発電所4号機の運転を停止し、定期検査※1を開始しました。
大飯発電所3、4号機は、昨夏の電力需給が逼迫する中、運転を開始して以降、安全を最優先に計画どおり13カ月間の安全・安定運転を成し遂げることができました。
この間、一方ならぬご理解とご尽力を賜りました国、福井県、おおい町、各自治体の皆さま、ならびに当社と一体となって、安全・安定運転に全力で取り組んでいただきましたメーカー、協力会社の皆さまに心から御礼を申し上げます。
今回の定期検査では、設備の点検・検査等に加え、新規制基準に対応するための対策工事等も実施しています。
当社は現在、大飯発電所3、4号機、高浜発電所3、4号機について、新規制基準に適合していることを確認いただくための申請を行っています。今後も引き続き、原子力規制委員会による新規制基準適合性の審査に真摯に対応し、その結果、安全性が確認された際には、立地地域の皆さまのご理解を賜りながら原子力プラントの再稼動に取り組んでまいります。
- ※1 定期検査…原子力発電所では、さまざまな設備を安全な状態に保ち、故障の未然防止や発電所の安全・安定運転を行うことを目的に、運転を停止して点検・検査等を行っている。なお、原子力発電所では、法定期限(国の最終検査[総合負荷性能検査]終了日から13カ月を超えない時期)までに、定期検査を開始することとなっている。

今夏は、全国各地で最高気温の記録が更新され、特に西日本では、6月から8月の平均気温が観測史上最高となる等、記録的な猛暑であったことに加え、火力発電所の停止等により非常に厳しい需給状況でした。この厳しい夏の需給を乗り切ることができたのは、需要面ですべてのお客さま、国、自治体の皆さまの節電への多大なるご協力があったことに加え、供給面では大飯発電所3、4号機の安全・安定運転を継続できたことが大きく寄与したと考えています。
さらに、今春、大飯発電所3、4号機が稼動していたことから、火力発電所の点検等を行うことができ、結果として今夏の安定供給に寄与していること等を踏まえると、大飯発電所3、4号機の稼動は必要不可欠であったと考えています。
当社は、今後も引き続き、供給力の確保に最大限の努力を続けてまいります。
- ※2 ピーク時供給力…その日発電できる見通しの出力であり、発電設備量の合計から、メンテナンスなどによる発電機停止、河川の流量減少などによる出力低下など、供給力減少分を差し引いたもの。河川の流量や稼動できる発電設備は日々変動することから、ピーク時供給力もこれらに連動し、日々変動する。
平成25年9月2日、大飯発電所敷地内破砕帯※3の調査に関する原子力規制委員会の有識者会合において「大飯発電所敷地内の破砕帯は将来活動する可能性のある断層等に当てはまらない」との見解が示されました。
当社は、旧原子力安全・保安院から、大飯発電所敷地内破砕帯の活動性と長さについて調査の指示を受け、平成24年8月から調査・評価を行い、その後、原子力規制委員会からの指示を踏まえ、F-6破砕帯の追加調査を行い、平成25年7月25日に、F-6破帯は活断層※4ではない等とする最終報告を原子力規制委員会に提出し、有識者会合において説明を行ってきました。
大飯発電所敷地内破砕帯については、今後、有識者会合において評価がとりまとめられる予定です。
- ※3 破砕帯…主に断層活動により、断層沿いの岩盤が砕かれて礫(れき)状になった部分
- ※4 活断層の認定基準…将来活動する可能性のある断層等は、後期更新世以降(約12~13万年前以降)の活動が否定できないものとし、必要な場合は、中期更新世以降(約40万年前以降)まで遡って活動性を評価することが必要