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当社は、平成24年8月29日に原子力安全・保安院から美浜発電所敷地内破砕帯※1の調査についてご指示を受け、9月22日から美浜発電所の敷地内外で破砕帯の活動性等の調査・評価を実施しており、平成25年2月8日に中間報告を原子力規制委員会に提出しました。
中間報告時点では、丹生湾周辺の低地・湾内に白木−丹生断層の存在を示唆する構造は認められませんでした。
今後、敷地内外における調査・評価を継続し、平成25年3月末までに最終報告を行う予定です。当社は引き続き、本追加調査を着実に実施し、原子力発電所の安全確保に万全を期してまいります。
中間報告の概要(平成25年2月7日時点での調査データ)
- ○敷地内の複数の破砕帯と周辺の活断層(白木−丹生断層)との関連性の調査
敷地外(図1)で、反射法地震探査※2、ボーリング調査、海上音波探査※3、航空レーザー測量※4等を行った結果、丹生湾周辺の低地・湾内に、活断層の存在を示唆する構造は認められませんでした。
- * 上記内容は、中間報告時点での調査データによるものであり、今後、得られる調査データによっ
て変更する場合もあります。

起震車による反射法地震探査

調査船による海上音波探査
- ○美浜発電所敷地内破砕帯の性状を直接確認するための調査(活動年代等の調査)
現在、美浜発電所敷地内(図2)で剥(は)ぎ取り調査※5や試料分析を行っています。

当社は、平成24年7月18日に原子力安全・保安院から大飯発電所敷地内破砕帯の調査についてご指示を受け、8月6日から大飯発電所の敷地内で破砕帯の活動性等について調査・評価を実施しており、平成25年2月18日に、大飯発電所3、4号機建設時に実施したトレンチ(以下「既往トレンチ」)の南側に、追加して掘削するとしていたトレンチ(以下「南側トレンチ」)の調査*計画を策定しました。
今後、準備が整い次第、掘削工事を開始し、平成25年6月末までに掘削を完了する計画です。その後、地質観察・試料分析などを行い、すみやかに原子力規制庁に調査結果を報告する予定です。
当社は引き続き、本追加調査を着実に実施し、原子力発電所の安全確保に万全を期してまいります。
- * 南側トレンチ調査…平成24年11月7日の原子力規制委員会の有識者会合で、F−6破砕帯に関する更なる情報の取得のために掘削するようご指示を受け、11月22日に当社が原子力規制委員会に提出した追加調査計画の中で既往トレンチ南側でのボーリング調査の結果に基づいて別途策定するとしていたトレンチ調査
南側トレンチ調査計画の概要

既往トレンチ南側で実施したボーリング調査(図3−A)の結果、F−6破砕帯と、堆積年代を確認できる火山灰を含む上載層(破砕帯を覆って堆積している地層)があることが確認できたため、トレンチ調査を実施し、F−6破砕帯の活動性等を確認します。
- ○南側トレンチの規模(図4参照)
地表部長さ:約70m 幅:約50m
深さ:約40m
底盤部長さ:約30m 幅:約5m
- ※1 破砕帯…主に断層活動により、断層沿いの岩盤が砕かれて礫(れき)状になった部分
- ※2 反射法地震探査…起震車で地面に振動を与え、この振動を観測し、振動の到達する時間を解析して地表下の地質構造を推定する調査
- ※3 海上音波探査…調査船から音波を出し、海底下の地層中からの反射波を観測し、振動の到達する時間を解析して海底下の地質構造を把握する調査
- ※4 航空レーザー測量…航空機から地上に向けてレーザー光を照射し、地上から反射し戻ってくるレーザーを受信して地表面を3次元で詳細に計測することにより、変動地形の有無を把握する調査
- ※5 剥ぎ取り調査…地表に薄くかぶった土を剥ぎ取り、破砕帯を実際に目視で確認する調査
- ※6 トレンチ調査…敷地内にトレンチ(溝)を掘り、破砕帯を覆って堆積している地層の変位等を実際に目視で確認する調査
- ※7 群列ボーリング…複数のボーリングにより、地層の状況を連続的に確認する調査
