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若狭トピックス

越前若狭のふれあい 特別号 NO.11 2012年1月11日現在

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平成23年東北地方太平洋沖地震の知見等を踏まえた原子力施設への地震動及び津波の影響に関する安全性評価の実施状況について

調査対象神社 図

■神社聞き取り調査
○沿岸部に近くかつ標高の比較的低い神社13箇所を選定し、聞き取り及び現地調査を行った結果、小浜市八幡神社及び敦賀市八幡神社において、天正地震以前に発行された文書や太刀が現存しており、両神社の宮司からも過去、津波が来たという記録はないとの回答が得られました。
○また、上記2箇所以外の宮司が常駐する神社に聞き取り調査を行った結果、すべての神社において、過去、津波が来たという記録はないとのことでした。
3.まとめ

津波堆積物調査結果に加えて、天正地震に関する文献調査結果、さらに沿岸部の近くにおける標高の比較的低い神社への聞き取り調査結果から、「天正地震時による津波があったとしても、久々子湖2地点(久々子湖の奥まで)には至らない規模であった」と考えています。

なお、今回の調査結果については、現在、原子力安全・保安院の「地震・津波に関する意見聴取会」にて審議中であり、今後、その審議結果を踏まえ、必要に応じて追加調査を行うなど適切に対応してまいります。

2大飯発電所の津波評価及び周辺斜面の安定性評価工程の変更について

平成23年11月18日、東北地方太平洋沖地震の知見等を踏まえた原子力施設への地震動及び津波の影響に関する安全性評価に係る実施計画書を取りまとめ、原子力安全・保安院に提出しておりましたが、平成23年12月27日、大飯発電所の評価工程に関して、以下のとおり変更しました。

1.津波評価

大飯発電所の津波評価について、平成23年12月に報告することとしていましたが、天正地震に関する評価作業に時間を要したこと、また、「地震・津波に関する意見聴取会」での天正地震に関する津波堆積物調査結果等の審議状況を踏まえて津波の影響評価を実施する必要があることから、これらの審議状況を注視するとともに、引き続き評価作業を進め、取りまとめ次第、結果を報告いたします。

2.周辺斜面の安定性評価

大飯発電所の周辺斜面の安定性評価について、平成23年12月に報告することとしていましたが、評価に時間を要しているため、取りまとめ次第、結果を報告いたします。

美浜発電所3号機の安全性に関する総合評価に係る報告書の提出について

 当社は、原子力安全・保安院から平成23年7月22日に東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえた、安全性に関する総合評価(ストレステスト)に関する指示を受け、大飯発電所3、4号機に引き続き、平成23年12月21日に美浜発電所3号機の総合評価に係る報告書を原子力安全・保安院に提出するとともに、安全協定に基づき、福井県及び美浜町に報告書を提出しました。

美浜発電所3号機の一次評価結果の概要

○評価の結果、安全上重要な施設・機器等は、設計上の想定を超える事象(地震・津波等)に対する安全裕度を十分に有していることが確認できました。

○また東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、これまでに実施した緊急安全対策等によって、安全を確保するための方策が多段に講じられており、さらに、安全裕度が向上していることを確認しました。

○今回の評価に用いた評価条件や許容値は保守的なものとなっており、今回評価した安全裕度を超えた場合でも、直ちに燃料の健全性が損なわれるものではありません。

美浜発電所3号機の一次評価結果の概要

※1 「クリフエッジ」とは……プラントに影響を与える事象の厳しさが、あるレベルを超えた途端に事象進展の状況が急変す ること
※2 「基準地震動」とは……原子力発電所の周辺で起きると想定される最も大きな地震による揺れの大きさ。「原子力発電所の耐震安全性に関する中間報告(補正版:平成22年11月)」では、各発電所の基準地震動を、美浜発電所が750ガル、高浜発電所が550ガル、大飯発電所が700ガルとして評価した結果、安全上重要な施設が安全に機能することを確認済み。なお、ガル(g a l )とは、地震による地盤や建物等の揺れの強さを表す加速度の単位
※3 「最終ヒートシンク喪失」とは……燃料から除熱するための海水を取水できなくなること
※4 手順が整備されていない対策などについては、実行できる可能性があるものでも期待しないこととし、極めて保守的な条件で評価した。
※5 外部からの支援なしとした評価結果。外部からの支援を期待するに十分な時間余裕であり、クリフエッジは回避できる。

安全性向上対策により、炉心の冷却手段が多重化され、プラントの安全性が向上したことが確認できました。

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