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越前若狭のふれあい 特別号 NO.10 2011年11月30日現在

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大飯発電所4号機の安全性に関する総合評価に係る報告書の提出について

 当社は、原子力安全・保安院から平成23年7月22日に福島第一原子力発電所事故を踏まえた、安全性に関する総合評価(ストレステスト)に関する指示を受け、10月28日に提出した大飯発電所3号機に引き続き、11月17日に大飯発電所4号機の総合評価に係る報告書を原子力安全・保安院に提出するとともに、安全協定に基づき、福井県及びおおい町に報告書を提出しました。

大飯発電所4号機の一次評価結果の概要

○評価の結果、安全上重要な施設・機器等は、設計上の想定を超える事象(地震・津波等)に対する安全裕度を十分に有していることが確認できました。

○また東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、これまでに実施した緊急安全対策等によって、安全を確保するための方策が多段に講じられており、さらに、安全裕度が向上していることを確認しました。

○今回の評価に用いた評価条件や許容値は保守的なものとなっており、今回評価した安全裕度を超えた場合でも、直ちに燃料の健全性が損なわれるものではありません。

大飯発電所4号機の一次評価結果の概要

※1 「クリフエッジ」とは……プラントに影響を与える事象の厳しさが、あるレベルを超えた途端に事象進展の状況が急変すること
※2 「基準地震動」とは……原子力発電所の周辺で起きると想定される最も大きな地震による揺れの大きさ。「原子力発電所の耐震安全性に関する中間報告(追補版:平成21年3月)」では、各発電所の基準地震動を、美浜発電所が750ガル、高浜発電所が550ガル、大飯発電所が700ガルとして評価した結果、安全上重要な施設が安全に機能することを確認済み。なお、ガル(gal)とは、地震による地盤や建物等の揺れの強さを表す加速度の単位
※3 「最終ヒートシンク喪失」とは……燃料から除熱するための海水を取水できなくなること
※4 手順が整備されていない対策などについては、実行できる可能性があるものでも期待しないこととし、極めて保守的な条件で評価した。
※5 外部からの支援なしとした評価結果。外部からの支援を期待するに十分な時間余裕であり、クリフエッジは回避できる。

安全性向上対策により、炉心の冷却手段が多重化され、プラントの安全性が向上したことが確認できました。

大飯発電所4号機の評価結果は、大飯発電所3号機の評価結果と同じでした。

大飯発電所3号機の評価結果につきましては、特別号No.9(11月10日発行)にてお知らせしています。

運転中の原子力発電所における今後の定期検査予定について

 当社は、定格熱出力一定運転中※6の美浜発電所2号機、高浜発電所2号機、高浜発電所3号機、大飯発電所2号機の4基について、電力の安定供給に資するため、下表のとおり、それぞれの法定期限(前回の総合負荷性能検査※7終了日から13カ月を超えない日)まで運転したうえで停止し、定期検査を開始することといたしました。
 これに伴い、美浜発電所2号機、高浜発電所2号機については、法定期限まで運転することにより、それぞれ原子炉の熱出力の自然低下に伴う運転(コーストダウン運転※8)を行っています。
 なお、この運転に伴うプラントの安全上の問題はありません。

※6 「定格熱出力一定運転」とは……原子炉の熱出力が定格値で一定となるよう運転すること
※7 「総合負荷性能検査」とは……定期検査における国による最終の検査であり、定格熱出力一定運転状態で各部の温度、圧力、流量等のデータを記録し、プラント全体が正常な機能を有することを確認するもの
※8 「コーストダウン運転」とは……通常は、燃料の燃焼に伴い核分裂する燃料が減少するため、制御材である1次冷却材系統中のほう素濃度を下げ、定 格出力を維持しているが、ほう素の濃度を下げずに燃料の燃焼に伴い電気出力を低下させていく運転方法

今後の定期検査予定

コーストダウン運転(イメージ図)

美浜発電所2号機については、11月30日からコーストダウン運転を行っています。
 高浜発電所2号機については、11月19日からコーストダウン運転を行い、11月25日に定期検査に入っています。

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