事業所・関連施設
美浜発電所
美浜発電所だより

2025年6月23日発行
ご 挨 拶

美浜発電所長
鶴 一隆
皆さん、こんにちは。美浜発電所長の鶴です。
日頃は、発電所の運営に対しまして、多大なるご協力、ご支援を賜りありがとうございます。
本年度も、私ども美浜発電所は、原子力のパイオニアとしての誇りを胸に、そして、地域の一員として、安全最優先で発電所を運営し、引き続き安全性向上への不断の努力を続けてまいります。
今後ともよろしくお願いします。
当社といたしましても、電力館「可能性のタマゴたち」をはじめ、空飛ぶクルマやEVバス、水素燃料電池船などに参加・協力を行っております。余暇等を利用してご来場いただき、ひと時をお楽しみいただければと思います。

美浜発電所の
状況について
■3号機:3月2日から第28回定期検査を実施し、6月18日に最終検査「総合負荷性能検査」を経て、本格運転を再開しました。
引き続き、安全最優先で取り組んでまいりますのでよろしくお願いいたします。
■1、2号機:廃止措置工事は第2段階に入っており、原子炉周辺設備※の解体撤去作業を実施しています。
(※原子炉周辺設備のうち、原子炉補機冷却水クーラ等の解体撤去作業を実施中)
また、発電所に保管していた新燃料集合体を、米国の燃料加工メーカに輸送(搬出)しました。
これで、美浜発電所1、2号機に保管していた新燃料集合体はすべて搬出を完了しています。
美浜発電所3号機は、定格熱出力一定運転に向けた出力上昇中(電気出力約75%で保持中)のところ、5月26日21時頃、運転員が、炉外核計装※1(NIS)の指示値が原子炉出力より約10%低くなっていることを確認しました。原因を確認した結果、5月26日17時3分に実施した炉内外核計装照合校正※2にかかる入力データに誤りがあったことから、5月27日3時34分にNIS指示値を再校正しました。その後、出力上昇を再開し、現在、定格熱出力運転となっています。
なお、本事象による環境への放射能の影響はありませんでした。
※1:原子炉容器の周囲に中性子束検出器を設置し、原子炉出力に比例した中性子束を監視する装置
※2:燃料配置により出力分布が変化するため、炉内に検出器を一時的に挿入し炉内の出力分布に合わせて炉外の検出器の指示値を校正する作業

電気出力75%時においては、入力データ作成時に本来NIS盤※3の電流値を引用すべきところ、入力データを作成した担当者は、プラントコンピュータ※4のデータを閲覧する端末から電圧値を引用(定格熱出力一定運転時のデータ引用方法)し、電流値に換算した値を誤って利用していました
※3:NISの指示値を表示する装置
※4:発電所の運転データを管理・表示するためのコンピュータ
入力データ作成に関する手順書に電流値の引用元が明記されておらず、誤った値を引用したことが原因と推定しました。
・入力データ作成に関する手順書に電流値の引用元(NIS盤)を明記するとともに、入力データ作成にあたってはデータの引用元を複数人でチェックします。
・入力データ作成部署を対象に、今回の事象を題材として原子炉起動時の炉心管理や炉心出力監視の重要性を再認識することを目的とした事例研修を実施します。
●フランス電力(EDF)ビュジェ発電所との姉妹発電所交流協定の締結

6月3日、当社はフランス電力株式会社(EDF)との間で、ビュジェ発電所と美浜発電所の姉妹発電所交流協定を締結しました。
協定の期間は5年間で、相互の発電所訪問を通じ発電所のマネジメントや技術的事項、人材の確保・育成など発電所の課題全般や工夫に関する情報交換を行うことにより、両社の知見を高めていくことを目的としています。
当社とEDFは、2010年に原子力分野の包括協力協定を締結し、プラント運用、保守、燃料などの原子力事業全般に関する情報交換を行ってきました。
ビュジェ発電所と美浜発電所は、40年を超えての運転や廃止措置に取り組んでいるといった共通点があることから、今後、長期的に情報交換を進めていきます。
当社は、引き続き、国内外の最新知見を積極的に取り込み、安全性・信頼性の向上に取り組んでまいります。

●社外有識者を主体とする「第30回原子力安全検証委員会」を開催
6月2日に本店(大阪市)で、社外有識者の方々を主体とする原子力安全検証委員会※1を開催しました。
委員会では、「美浜発電所3号機事故※2再発防止対策の取組状況」、原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実(ロードマップ)」等について審議していただきました。
委員の方からは、「過去の事故を自分事として捉えることが重要であり、美浜発電所3号機事故当時の新聞を閲覧させるなど、事故当時の状況を実感できる機会をつくることも有効と思う。美浜発電所を訪問した際に、2号機の蒸気発生器細管漏洩事故の報道記事が展示されており、当時の様子を知る機会となった。」等のご意見をいただきました。
当社は、今後も社外有識者のご助言をいただきながら、原子力発電のたゆまぬ安全性向上に取り組んでまいります。
※1:原子力安全検証委員会…「美浜発電所3号機事故再発防止対策」、「原子力発電の自主的・継続的な安全への取組み」、「原子力の安全文化醸成活動」についてご助言等をいただくための社外有識者を主体とした組織。
※2:美浜発電所3号機事故…2004年8月9日の美浜発電所3号機タービン建屋での2次系配管破損事故。
●さぶとね長者法要
6月10日にさぶとね長者法要が行われました。
美浜発電所構内に「さぶとね長者の墓」と呼ばれる石塔があります。発電所を建設する前からこの場所にあったもので、毎年、春先になると、地元丹生区の漁業に携わる方たちにより安全と豊漁を祈願する施食会※が行われます。発電所関係者も毎年参列し、墓前法要を営んでいます。
※施食会(せじきえ)…飢餓に苦しんで災いをなす鬼衆や無縁の亡者の霊に飲食を施す法会

美しい浜プロジェクトin水晶浜
4月20日に実施された「美しい浜プロジェクトin水晶浜」に参加しました。「美」しい「浜」を守るため水晶浜に流れ着いた海岸沿いのゴミを地元の皆さんと協力して回収しました。

県道白木線一斉清掃
4月23日、「美浜・五木ひろしふるさとマラソン」に先駆けて、白木線一斉清掃が行われました。ランナーの方々に美しい海岸コースを気持ちよく走っていただけるよう、美浜発電所安全衛生協議会の諸活動として参加しました。

三方五湖一斉清掃
4月27日、三方五湖一斉清掃に参加しました。本清掃は美浜会場と若狭会場に分かれて三方五湖の景観および環境保全を目的に毎年実施されているものです。晴天のもと、参加者は清掃活動に汗を流しました。


●美浜・五木ひろしふるさとマラソンに参加しました
5月11日に第37回美浜・五木ひろしふるさとマラソンが開催され、当社・当社グループ会社から1,033人が参加しました。大会参加者は、風光明媚な海沿いの景色を楽しみながら、歩いたり走ったりして、それぞれのペースで汗を流しました。
美浜発電所からは、ウォーキングコースの補助や救護スタッフとして大会運営に協力しました。


4月16日に美浜町西郷健康ひろばグラウンド・ゴルフ場にて、「第4回関西電力アトムカップ グラウンド・ゴルフ大会」を開催しました。当日は晴天に恵まれ、多くの方にご参加いただきました。

〈競技中の様子〉
~ 大会成績~
男性の部
- 優 勝:奥村 憲昭 様
- 準優勝:森田 信幸 様
- 3 位:井村 秀雄 様
女性の部
- 優 勝:永井 紘子 様
- 準優勝:宇都宮 澄子 様
- 3 位:神田 牧子 様

5月17、18日に第33回若狭・三方五湖ツーデーマーチが開催されました。当社は、美浜発電所のコーナーを出展し、参加者の皆さんにエネルギーや原子力発電についてご説明させていただきました。

関西電力グループの大阪・関西万博での取り組みをご紹介します!

当社万博専用X
「万博に行ってみたい!」と思えるようなコンテンツを随時発信!
美浜原子力PRセンターからのお知らせ
回 廊 展
美浜中学校 美術作品展
- 期 間:2025年7月6日(日)~7月27日(日)
9:00~17:00(最終日は15:00まで) - 代表者:田辺さま
- 内 容:美浜中学校の生徒が美術の授業や部活動で制作した作品を展示します。
イベント
夏休み工作体験
- 工作キットを使って電気を学ぼう!
- 期 間:2025年8月13日(水)~8月17日(日)
※先着35名様限定