事業所・関連施設

美浜発電所だより

2021 vol.112 美浜発電所だより
2021年9月29日発行

美浜発電所3号機 特定重大事故等対処施設の運用開始時期と運転計画について

 当社は、美浜発電所3号機の特定重大事故等対処施設(以下、特重施設)の完成に向けて工事を進めてまいりましたが、特重施設の運用開始時期の見通しが立ったことから、その内容を反映した運転計画を決定しました。
 現在の規制では、発電所施設・設備の詳細設計にあたる工事計画の認可日から5年以内に特重施設を設置する必要があります。美浜発電所3号機における設置期限は2021年10月25日となっており、期限までの工事完了が困難であることから10月23日に運転を停止し、特重施設運用開始後の2022年10月20日に再開する予定です。
 引き続き、安全・安定運転に努めるとともに、特重施設設置工事を安全最優先で進めてまいります。

<特定重大事故等対処施設の運用開始時期>
設置期限 2021年 10月25日
運用開始時期 2022年 9月頃
(参考)運転再開時期 2022年 10月20日

※上記時期は、あくまでも現時点の予定であり、今後、工事や検査の進捗状況等により変更となる可能性があります。

特定重大事故等対処施設とは

美浜発電所3号機事故から17年「安全の誓い」の日を迎えて

 当社は、2004年8月9日に発生させた美浜発電所3号機2次系配管破損事故の反省と教訓を深く心に留め、「二度とこのような事故を起こしてはならない」という決意を新たにするため、毎年8月9日を「安全の誓い」の日と定めております。
 8月9日の事故発生時刻に、社長・森本孝をはじめとする関係役員が、美浜発電所構内の「安全の誓い」の石碑前で安全の徹底を固く誓い、全員で献花・黙祷を行いました。
 また、8月10日には、全社一斉に、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、黙祷をささげるとともに、重傷を負われた方々の一日も早いご本復を心からお祈りしました。そして、社長とともに発電所所員と協力会社社員が引き続き安全最優先で取り組むことを改めて誓いました。

「安全の誓い」の石碑の前で安全最優先の事業活動を誓う社長<中央> (新型コロナウイルス対策を施しての挙行)
「安全の誓い」の石碑の前で
安全最優先の事業活動を誓う社長<中央>
(新型コロナウイルス対策を施しての挙行)

社長から協力会社の皆さまへの協力要請 (新型コロナウイルス対策として別会場へライブ映像を配信)
社長から協力会社の皆さまへの協力要請
(新型コロナウイルス対策として別会場へライブ映像を配信)

美浜発電所の新たなスローガンが決定!!

 美浜発電所は昨年11月に営業運転開始から50年を迎え、今年6月に3号機が再稼動しました。引き続き特定重大事故等対処施設の設置工事、1,2号機廃止措置工事等を実施していくという新たなステージに入ったことから、美浜発電所が掲げるスローガンを、今後の将来像を見据えた新たなものに更新するために、発電所所員や協力会社社員を対象として募集しました。合計188件の作品が集まり、選考の結果、発電室小川幸雄さんの作品を最優秀賞として選出し、構内に横断幕を掲示しました。

新スローガン(横断幕)を掲げる協力会社社員と発電所所員
新スローガン(横断幕)を掲げる協力会社社員と発電所所員

発電室 小川幸雄さん

<発電室 小川幸雄さんのコメント>

 この度は、最優秀賞を頂戴し、光栄に思います。
 半世紀前からの先達の方々のご尽力が礎となって今日の美浜発電所があることに感謝し、現在は、1、2号機は廃止措置、3号機は40年超の再稼動、と別々の道を歩んでおりますが、チーム美浜一丸となって未来に向かって挑戦し、次世代へ繋げていきたいとの思いをスローガンに込めさせて頂きました。 本日も明日もご安全に!

原子力規制委員会へ美浜発電所1,2号機の
廃止措置計画変更認可申請書を提出しました

 美浜発電所1,2号機は、これまでに実施した残存放射能調査の結果や2次系設備の解体の状況を踏まえ、今後実施する工事等について、具体的な作業の内容等を計画に反映するため、廃止措置計画の変更認可申請を行いました。

※原子炉容器内外の試料採取・分析を行い汚染状況を把握すること

<美浜発電所1、2号機 廃止措置計画変更認可申請の概要>

  1. ①今後実施する工事の内容
    項目 実施時期 実施内容
    解体
    工事
    2次系設備の
    解体撤去
    2017~2041年度 放射性物質による影響のないタービン建屋内等の機器(発電機、湿分分離加熱器等)を、過去の大型工事の経験(熱交換器取替等)を活用しつつ、解体撤去する
    原子炉周辺設備の解体撤去 2022~2041年度 管理区域内において、放射能レベルが低い設備・機器(1次系純水タンク、新燃料庫等)を優先的に解体撤去する
    原子炉本体等の
    解体撤去
    2036~2041年度 水中切断、遮へい、遠隔操作装置を用いる等の被ばく低減対策を行った上で、原子炉容器、支持構造物、原子炉容器周囲のコンクリート壁を解体撤去する
    建屋等の解体 2042~2045年度 建屋内に汚染がないことを確認した上で管理区域を解除し、原子炉格納容器、原子炉補助建屋等を解体する
    燃料
    搬出
    新燃料搬出
    使用済燃料搬出
    2020~2035年度 新燃料庫および使用済燃料プールに貯蔵されている新燃料(残り72体)、使用済燃料プールに貯蔵されている使用済燃料(741体)を搬出する

    工事の内容

  2. ②その他の主な変更内容

    ◯使用済燃料プール水の冷却が不要になることに伴い、以下のとおり性能維持施設に係る記載を変更
    (2号機のみ※1号機は変更認可取得済み

    • ・使用済燃料貯蔵設備の冷却・浄化機能を、浄化機能のみへ変更
    • ・非常用ディーゼル発電機を廃止措置計画に定める性能維持施設から削除

    ◯残存放射能調査結果等を踏まえた、放射性固体廃棄物の推定発生量の見直し

    放射能レベル区分 美浜発電所1、2号機合計の
    推定発生量(単位:トン)
    今回申請 当初申請
    低レベル放射性固体廃棄物 放射能レベルの比較的高いもの(L1) 約150 約220
    放射能レベルの比較的低いもの(L2) 約1,410 約1,410
    放射能レベルの極めて低いもの(L3) 約4,880 約3,390
    小 計(端数処理のため合計値が一致しないことがある) 約6,420 約5,040
    放射性物質として扱う必要のないもの(クリアランス) 約13,900 約7,600
  • 第十五回大久保光由【花器展】 第十九回田中孝治【一言展】
  • 期間:2021年9月19日(日) ~ 2021年10月17日(日)
  • 代表者:大久保 光由さま、田中 孝治さま
  • 内 容:大久保光由氏による花器展では木や竹で作られた花器を展示し、田中孝治氏による一言展では感じたことを短文とイラストで表現した色紙を展示します。
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