事業所・関連施設

美浜発電所だより

2021 vol.108 美浜発電所だより
2021年3月22日発行

美浜町から美浜発電所3号機の再稼動へのご判断をいただきました

高畠勇人
美浜発電所 所長
高畠 勇人
(たかばたけ はやと)

 美浜発電所3号機は、2016年10月に新規制基準への適合性認可、同年11月には運転期間延長認可をいただきました。以降、長きにわたり地元の皆さまから多大なるご理解とご協力を賜り、昨年9月18日に安全性向上対策工事を完了させていただくことができました。その後も、再稼動に向けた各種訓練や使用前検査を実施しております。

 そのような中、昨年12月には美浜町議会様から、2月15日には美浜町長様から、安全最優先を大前提として、美浜発電所3号機の再稼動にかかる国からの要請について同意されるというご判断をいただきました。

 美浜町長様からは「安全最優先での事業推進はもとより、町民の一員として要望事項の実行・実現に向けて、立地目線、主体性、実効性をもって着実に進めていただきたい」とのお言葉をいただき、このご判断は、私ども美浜発電所にとってゴールではなく、これからの発電所運営、地域共生の取組みを信じて、ご判断いただいたものであり、そのご期待・ご信頼に精一杯応えていく必要があるものと、改めて決意を強くしております。

 10年近く停止していた設備の準備を念入りにチェックするとともに、美浜発電所で働く者、一人ひとりが、新規制基準等で新たに設置した多くの設備や新たなルールを確実に運用することを徹底し、これからの作業を慎重に実施することで、協力会社さんを含めた美浜発電所関係者が一丸となって、安全を最優先に取り組んでまいります。

 また、2月26日には、関西電力グループとして、持続可能な社会の実現に向け、エネルギーの自給率向上に努めるとともに、地球温暖化を防止するため、「ゼロカーボンビジョン2050」を策定しました。お客さまや社会のゼロカーボン化に向けて、関西電力グループの力(ちから)を結集するとともに、自治体等の皆さまと積極的に連携していくこととしており、美浜発電所3号機の再稼動も「原子力エネルギーの安全最優先を前提とした最大限活用」の一環として、しっかりとその期待に応えていきます。

 これまでの地元の皆さまのご理解とご協力へ改めてお礼を申し上げるとともに、明るい未来のために、今、できることに精一杯取り組むことをお約束いたします。

社外有識者を主体とする「第21回原子力安全検証委員会」を開催しました

美浜発電所3号機事故(※1)再発防止対策の取組状況等について社外有識者の方々に審議いただきました

 当社は、2020年12月2日に本店(大阪市)と東京支社をビデオ会議でつなぎ、社外有識者の方々を主体とする原子力安全検証委員会(※2)を開催しました。
 委員会では、「原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実(ロードマップ)の取組状 況」や「美浜発電所3号機事故再発防止対策の取組状況」等について審議していただき、委員の方から、「基本動作不遵守等の労働災害の防止には、本人の自覚が前提であるが、さらには現場において、安全性、危険性に問題を感知した者が、上司・部下、先輩・後輩の関係を抜きにして、お互いに遠慮することなく指摘し、声を掛け合うことが大事であると思う。」等のご意見をいただきました。
 当社は、今後も社外有識者の助言をいただきながら、原子力発電のたゆまぬ安全性向上に取り組んでまいります。

  • ※1: 美浜発電所3号機事故…2004年8月9日に発生させてしまった美浜発電所3号機タービン建屋での2次系配管破損事故。
  • ※2: 原子力安全検証委員会…「美浜発電所3号機事故再発防止対策」「原子力発電の自主的・継続的な安全への取組み」
    「原子力の安全文化醸成活動」について助言等をいただくための社外有識者を主体とした組織。

美浜発電所3号機 運転開始から40年以降の運転に向けた取組み

 原子力発電所の40年以降の運転に向けた取組み等について、以下の内容をご紹介します。

  • ①「原子力発電所の運転期間延長の必要性について」
  • ②「高経年化技術評価・長期保守管理方針・特別点検について」
  • ③「日常点検について」
  • ④「機器の取替えについて」

①「原子力発電所の運転期間延長の必要性について」

 エネルギー資源が乏しい日本においては、多様な発電方法をバランスよく組み合わせることが必要であり、原子力発電は日本が抱える諸課題の解決に貢献する優れた発電方法です。そのため、将来にわたって原子力発電を活用していくことが重要であり、2030年度のエネルギーミックスに示された原子力発電比率を達成するためにも、安全性の確認された原子力発電所の40年以降の運転が必要だと考えています。

日本が抱える3つの課題

②「高経年化技術評価・長期保守管理方針・特別点検について」

 当社は、東日本大震災以前から運転開始40年以降の運転を見据え、「高経年化技術評価」を実施し、その結果を踏まえた「長期保守管理方針」の策定とそれに基づく計画的な機器の取替えや改良を実施してきました。
2013年7月以降に導入された新規制基準では、それらに加え「特別点検」の結果を含め、運転開始40年を迎える前に、原子力規制委員会がそれらを確認し、運転期間延長の認可を与える制度となりました。

高経年化技術評価・長期保守管理方針・特別点検について

高経年化技術評価

長期保守管理方針

特別点検

③「日常点検について」

 当社は、安全・安定運転のため、日常的に設備や機器の点検(日々の点検)を行うとともに、法令等に基づいて定期的に検査(約1年ごとの点検)を行い、長期的な運転を考慮した機器の取替えなども実施しています。

日々の点検

約1年ごとの点検

④「機器の取替えについて」

 原子力発電所の設備・機器は、前ページでご紹介した日々のメンテナンスや約1年ごとの点検に加え、予防保全の観点から、機器の取替えを積極的に実施することで、高い安全性を維持しています。

美浜発電所3号機における主な大型機器の取替え

  • ■第28回 五人の会写真展■
  • 期間:2021年3月7日(日)~ 3月28日(日)
    ※最終日は15時まで
  • 代表者:吉田 俊雄さま
  • 内容:メンバーがそれぞれのテーマにもとづき、
    主に地元の風景や伝統行事を撮影した作品
    を展示。
  • ■第29回 彩水会はがき絵展■
  • 期間:2021年4月10日(日)~ 5月9日(日)
    ※最終日は15時まで
  • 代表者:中岡 章さま、神戸 正行さま
  • 内容:中高年を中心に会社員や主婦などで構成された彩水会によるはがき絵展。
    約100点のはがきサイズの絵を定型の額に入れて展示。
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