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原子力事業本部
若狭トピックス
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4月15日付の経済産業省からの原子力発電所の外部電源の信頼性確保のご指示を受けて、原子力発電所の外部電源の供給信頼性について分析、評価を行い、その結果を踏まえ、必要な対策を検討し、5月16日に経済産業省に報告書を提出しました。
3月11日の東北地方太平洋沖地震、4月7日の宮城県沖地震など一連の地震の発生を踏まえ、原子力発電所の外部電源の供給信頼性について分析・評価を行いました。
【評価結果】
- ○当社の原子力発電所は、「外部電源系は2回線以上の送電線により電力系統に接続された設計であること」と国が定めた指針※1を上回る信頼度を確保していることを確認しました。
- ○宮城県沖地震による他電力原子力発電所での外部電源喪失事象※2と同等の事象(1変電所における事故)が発生しても、外部電源を喪失しないことを確認しました。
※1:発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針 等
※2:4月7日の宮城県沖地震に伴い、東北電力管内の送電系統において、1変電所の1電圧階級機能喪失事故が発生し、その結果、東通発電所等が外部電源を喪失した事象
美浜発電所、高浜発電所、大飯発電所は、それぞれ3ルート5回線(大飯発電所3,4号機は、2ルート4回線)の送電線に接続されており、指針を満たしていますが、大飯発電所3,4号機については、77kV線路1回線に接続されていないため、接続工事を実施し、更なる外部電源の多重化を図ります。(3年程度予定)
○送電鉄塔の耐震性評価について
兵庫県南部地震や新潟県中越地震に加え、今回の地震においても、地震動による鉄塔倒壊事例がないことから、鉄塔は十分な耐震性を有していると評価できますが、長幹支持がいしの被害(折損)が発生していることから、免震対策が実施されていない77kVの長幹支持がいしについて対策を実施します。
(平成23年度中に実施予定)
○基礎の安定性評価について
兵庫県南部地震、新潟県中越地震、今回の地震において、鉄塔敷地周辺の地盤変状の影響による二次的被害により鉄塔倒壊が発生(各1基、計3基)しております。そのため二次的被害の要因である盛土崩壊や地すべり、急傾斜地の土砂崩壊評価を行います。
(平成23年10月末までに評価予定)
各発電所の実態に応じた構内の電気設備への適切な対策を実施します。
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77kV開閉器をより水密性に優れたコンパクトな開閉器 に取替えます。(美浜、3年程度予定) | ![]() |
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77kV予備変圧器・開閉器の屋内施設化を図ります。 (美浜、3年程度予定) | |
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77kV開閉器、予備変圧器の防油堤をかさ上げします。 (大飯1, 2号、1年程度予定) | |
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建屋内の給電ケーブルが冠水しないよう、ケーブルルート を変更します。 (美浜、高浜、大飯、3年程度予定) |
原子力発電所の外部電源の信頼性確保に係る報告書の詳細については、
下記の当社ホームページに掲載しておりますのでご覧ください。
http://www.kepco.co.jp/pressre/2011/0516-1j.html