でんきのもしも
もしも、予測できない停電が
起こってしまうとしたら

もしも、予測できない停電が起こってしまうとしたら2013.07.12(2020.07更新)

停電をおこさないために

電気

事故や雷などの災害によって設備が故障し停電が起こる場合もありますが、電気の需要と供給のバランスが崩れることによっても停電は発生してしまいます。需要が供給力を上回った場合、需給バランスが崩れ、周波数が低下します。それがある程度限界を超えると、広範囲にわたって停電が発生する恐れがあるのです。
つまり電気は需要と供給のバランスが非常に大切になりますが、電気の需要は年間でも、そして1日の中でも大きな差「山と谷」があります。
年間でいえば、夏のエアコン利用による電力消費がもっとも多く、次いで冬の暖房による電力消費もあり、夏と春・秋では電力需要の差は1.5倍。
1日でいえば、昼間14~15時頃が最も多く、深夜から早朝にかけてが最も少なくなっており、その差は約2倍あります。 そのため電力会社は、電気がどのくらい消費されるかを常に的確に予測し、需給バランスを保っています。

停電をおこさないために


最大電力発生日における電気の使われ方の推移

発電方式の特徴を生かして

1日の中、そして年間でも大きな差がある電力需要にこたえるために、電力会社では火力、原子力、水力などそれぞれの発電方法の特徴を生かして、バランス良く供給しています。

発電コストが低廉で、昼夜を問わず継続的に稼働できる水力や原子力が、24時間一定の電気を作ります。その上で太陽光をはじめとした再生可能エネルギーを使って発電しますが、雨や曇りの日、夜間には太陽光では十分に発電できなくなるので、火力発電を使って発電量を調整しています。
そのため、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーの発電量が増えれば増えるほど、それをバックアップするための火力発電が必要になります。

電力需要に合わせた電源の組み合わせ(イメージ)
エネルギー基本計画における各電源の位置づけ(エネルギー基本計画2014年4月策定)
エネルギー源 位置づけ
原子力
  • 優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少ない
  • 運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、
    長期的なエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源
再生可能
エネルギー
  • 温室効果ガスを排出しない脱炭素エネルギー源であるとともに、国内で生産可能なことから
    エネルギー安全保障にも寄与できる有望なエネルギー源
  • S+3Eを大前提に、再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、再生可能エネルギーに
    最優先の原則で取り組み、国民負担の抑制と地域との共生を図りながら最大限の導入を促す
化石エネルギー
  • 現時点でエネルギー供給の大宗を担っており、今後も重要なエネルギー源
  • 一方で、脱炭素化の観点から対応が求められており、CCUS技術や合成燃料・合成メタン
    などの脱炭素技術を確立し、コストを低減することを目指しながら活用していく
水素・アンモニア
  • 水素は、電力分野の脱炭素化を可能とするだけでなく、運輸部門や電化が困難な産業部門等の
    脱炭素化も可能とする、カーボンニュートラルに必要不可欠な二次エネルギー
  • アンモニアについては現在、石炭火力への混焼に向けた実証が進んでいるが、それに留まらず、
    専焼化や船舶への活用も検討されている
  • 現時点において、我が国の最終エネルギー消費の過半は熱利用を中心とした非電力部門が
    占めており、2050年カーボンニュートラルを見据え、省エネルギーや燃料転換などにより、
    更に熱を効率的に利用する必要がある。

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