電気の山と谷
事故や雷などの災害によって設備が故障し停電が起こる場合もありますが、電気の需要と供給のバランスが崩れることによっても停電は発生してしまいます。需要が供給力を上回った場合、需給バランスが崩れ、周波数が低下します。それがある程度限界を超えると、広範囲にわたって停電が発生する恐れがあるのです。
つまり電気は需要と供給のバランスが非常に大切になりますが、電気の需要は年間でも、そして1日の中でも大きな差「山と谷」があります。
年間でいえば、夏のエアコン利用による電力消費がもっとも多く、次いで冬の暖房による電力消費もあり、夏と春・秋では電力需要の差は1.5倍。
1日でいえば、昼間14~15時頃が最も多く、深夜から早朝にかけてが最も少なくなっており、その差は約2倍あります。 そのため電力会社は、電気がどのくらい消費されるかを常に的確に予測し、需給バランスを保っています。
停電をおこさないために
発電方式の特徴を生かして
1日の中、そして年間でも大きな差がある電力需要にこたえるために、電力会社では火力、原子力、水力などそれぞれの発電方法の特徴を生かして、バランス良く供給しています。
発電コストが低廉で、昼夜を問わず継続的に稼働できる水力や原子力が、24時間一定の電気を作ります。その上で太陽光をはじめとした再生可能エネルギーを使って発電しますが、雨や曇りの日、夜間には太陽光では十分に発電できなくなるので、火力発電を使って発電量を調整しています。
そのため、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーの発電量が増えれば増えるほど、それをバックアップするための火力発電が必要になります。
エネルギー源 | 位置づけ |
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原子力 |
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再生可能 エネルギー |
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化石エネルギー |
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水素・アンモニア |
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熱 |
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