これまでの電気のあゆみ
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故や、新興国の台頭を中心とするエネルギー需要の増大など激変する世界情勢の中、今わが国のエネルギー政策についてさまざまな議論がなされています。
電気事業は国民生活や経済活動に大きな影響を及ぼす重要なライフラインを扱います。そのため、これまで常に「もしも」に備えながら、エネルギーを取り巻く環境変化に対応してきました。今回はその歴史をたどってみたいと思います。
1882~
火力・水力発電所の黎明期
日本で電気が初めて使われたのは1882年のこと。東京・銀座に灯された電灯でした。その後、火力発電所、水力発電所が相次いで建設され、電気事業者数も増加。石炭価格の高騰もあって、水力発電所が次々と新設されていき、1912年に水力発電が火力発電の出力を超えてからは、水力発電が日本の発電の柱となっていきます。
そして1941年、太平洋戦争が勃発。物資も人手も不足していく中、空襲によって多くの火力発電所は破壊され、発電の能力は大幅に低下してしまいました。