01電気を生み出す / 水力発電所低炭素社会実現に向け、
あくなき挑戦を

入念に点検作業を行う作業員
美しい景観と雪山に映える「読書(よみかき)ダム」
春の訪れを感じる「大桑野尻発電所」
水圧管路の点検作業にあたる現場作業員
水圧管路の点検を入念に進めていきます
「異常なし!」と確認する現場作業員
操作盤の異常有無を自問自答しながら確認していきます
読書ダムから眺める木曽駒ケ岳
巻上機の異常を確認する作業員
水圧管路の接続箇所を、力を合わせて確認していきます
水圧計を確認する作業員
上空から眺めた河川維持流量を利用した大桑野尻発電所
ダム下流の景観の保全等、河川環境の維持のためダムから放流する水
中央アルプスの雪解け水も「維持流量」となり電気を作りだします

「維持流量」を活用しCO2排出量を削減

「少しでもCO2排出量の削減に貢献し、再生可能エネルギーの開発・普及の推進につながることができれば」そんな思いを持った現場作業員が、日々、大桑野尻発電所の保守・点検作業に努めています。

大桑野尻発電所(長野県木曽郡大桑村)は、関西電力として初めて河川維持流量※1を利用した発電所として、平成23年6月に営業運転を開始しました。

最大出力は490kWで年間約375万kWh(一般家庭約1千世帯の年間電気使用量に相当)の発電電力量を見込んでおり、この結果、CO2排出量を年間約1,900トン(約200haの森林が1年間に吸収するCO2排出量に相当)削減することが可能となります。

※1:ダム下流の景観の保全等、河川環境の維持のためにダムから放流している水。

未来の低炭素社会を支える「電力マンの使命感」

この発電所は、美しい景観の中に佇む「読書(よみかき)ダム」から放流している水(落差22.5m)を利用して発電。一般の水力発電所とは違い、大桑野尻発電所の水中タービン発電機は鉄製に覆われた大きな管(鉄管水路)の中に設置されており、目で確認することができません。そのため、発電機の異常有無については、長年の経験で培った5感を最大限に活かして回転機の振動や音で判断する必要があります。合わせて、発電機出力・水圧計・温度継電器といった計器類等で継続的な管理を行う必要があり、設備の状態監視・異常診断など熟練した管理能力も必要となります。

その他にも、ダムの水を取水し水車へと導く管路についても、1日1回漏水や異常な振動、音がないかの巡視点検を地道に行っています。

そうした現場に特に緊張が走るのが、大雨や台風の時です。河川が氾濫するなどの自然災害により、発電設備が被害を受ける可能性があるため、ダムからの放流操作を慎重に行うとともに、それぞれの設備に異常が発生していないかなどの監視を行います。このように、現場の作業員は、電力マンの使命感を胸に日々、保守・点検作業にあたっています。

当社は今後も低炭素社会の実現に向け、「あくなき挑戦」を続け、再生可能エネルギーの開発・普及に向けて積極的に取り組んでまいります。

電気をお届けするステップ

電気をお届けするステップ 01.燃料調達 電気を生みだす