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水力発電事業のこれまでの取り組み

発電所形式

ダム式

川幅が狭く、両岸の岩が高くきりたったようなところに、水をせきとめるダムを築いて人造湖を造り、その落差を利用して発電する方式です。水量の多い時はダムに水を貯めておけるため、発電量に応じて水の量を調整することができます。

ダム式

水路式

川の上流に小さなえん堤をつくって水を取り入れ、長い水路で適当な落差が得られるところまで水を導き、発電する方式です。発電のための水量は、川の水量に左右されます。

水路式

ダム水路式

ダム式と水路式を組み合わせた方式で、ダムで貯めた水を下流に導き、発電します。ダム式同様、水量の多い時はダムに水を貯めておけるため、発電量に応じて水の量を調整することができます。

揚水式

発電所の上部と下部にダムを築いて調整池をつくり、上部調整池から下部調整池に水を落下させて発電する方式です。電気の使用量が少ない時間帯や太陽光発電等が盛んな時間帯にポンプ水車で上部調整池に水をくみ上げておき、電気が多く使われる時間帯に下部の調整池に水を落下させて電気をつくります。貯めておくことができない電気を水の形で蓄える蓄電池のような役割を担っています。

運用方式

  • 流れ込み式

    河川を流れる水をそのまま発電所に引き込んで発電する方式です。水を貯めることができないため、豊水期にはすべての水を利用することができず、渇水期には発電量が減少するというデメリットがあります。反面、ダムを必要とせず建設が比較的容易であるため、コストが抑えられるというメリットもあります。
  • 調整池式

    短期間の電力需要変動に対応するため、調整池に水を貯めて水量を調整しながら発電する方式です。夜間や週末など電力消費の少ないときに発電を控えて水を貯めることで、1日あるいは1週間程度の発電量を調整することができます。
  • 貯水池式

    長期間の電力需要変動に対応するため、貯水池に水を貯めて発電する方式です。雪どけや梅雨、台風などの豊水期に貯水し、渇水期に放流して、年間を通じた発電量の調整を行います。取水方式から見た場合、ダム式、ダム水路式がこの方式になります。
  • 純揚水式

    揚水発電は、発電所の上部と下部にダムを築いて調整池をつくり、電気の需要が少ないときに水を汲み上げ(揚水)、電気の需要が多いときに水を落として発電します。上部の流域が小さく、河川を流れる水がほとんど無いものを「純揚水式」といい、河川を流れる水もあわせて利用するものを「混合揚水式」といいます。
    従来の揚水発電は、水を汲み上げている時は一定の回転速度と電力での運転しかできませんでした。その課題を解決したのが「可変速揚水発電システム」です。同システムは、水を汲み上げている時にもポンプ水車の回転速度を変化させ、電気の需要の変化に応じて揚水時の電力を調整できます。
    太陽光発電や風力発電といった天候により出力が変動する再生可能エネルギーの拡大に伴い、余剰電力の増加や短時間での出力変動への対応が求められるなか、周波数の変動に追従し高品質な電気の安定供給の実現に大きく貢献しています。

    ダム式