プレスリリース
2005
2005年4月19日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
1. 運転状況について(平成17年4月18日現在) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2.保全品質情報※について
※ | 実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則および電気関係報告規則に基づく報告事象や安全協定の異常時報告事象に該当する事象を含め、保安活動向上の観点から、産官学において情報共有することが有益である事象 |
(1)法令に基づく報告事象や安全協定の異常時報告対象のうち重要な事象 | ||||||||||||||||
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発電所名 | 大飯発電所3号機 | 発 生 日 | 3月7日(運転中) |
件 名 | 原子炉格納容器内での1次冷却水漏えいに伴う原子炉手動停止について (添付図-2参照) | ||
事象概要 および 対 策 等 |
運転中、3月7日、原子炉格納容器内の格納容器冷却材ドレンタンク室内に水溜りがあることを、点検中の運転員が発見しました。分析の結果、1次冷却水である可能性が確認されたことから、漏えい箇所の特定や詳細な点検調査を行うため、3月7日から出力降下を開始し、翌8日に発電を停止、同日原子炉を停止しました。 点検の結果、格納容器冷却材ドレンタンク室上部にある、加圧器気相部の試料採取系統配管で、約1mの範囲において、保温材外面に、白い付着物(1次冷却水中に含まれるほう酸)を確認しました。保温材取り外し後に外面観察を行った結果、配管の接続部(カップリング)において、溶接部に直径約1mm程度の微小な穴から漏えいが認められました。 当該漏えい部を切断し、試験施設に搬出して、詳細な原因調査を実施した結果、溶接部の内側に溶け込み不良による欠陥が認められるとともに、溶接の重ね合わせが不十分である上に、溶接金属の溶け込み不良があることが確認されました。 原因は、当該配管のカップリングの溶接部において、当該配管が小口径配管で、現場も壁や天井に近く狭隘であり、溶接施工性が比較的悪かったことから、溶接施工時に溶接不良による欠陥が発生し、その後の起動停止等に伴う運転圧力の繰り返しなどによって欠陥が貫通し、漏えいに至ったものと推定されました。 対策として、当該漏えい部を含め、試料採取系統の小口径配管のカップリング部について突き合わせ溶接構造(自動溶接)に取り替えることとしました。 上記対策完了後、系統の健全性を確認した上で、3月26日に原子炉を起動し、翌27日に発電を再開しました。 |
(2) (1)に至らない軽微な事象 | |||||||||||||||||||||
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3.その他 | ||||||||||||||||||
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発電所名 | 美浜発電所1号機 | 発 生 日 | 3月22日(停止中) | |||
件 名 | A-余熱除去ポンプメカニカルシールからの漏えいに伴う取り替え作業(待機除外)の実施について (添付図-5参照) | |||||
事象概要 および 対 策 等 |
A湿分分離加熱器加熱蒸気室ドレン抜き栓からの漏えいに伴い、2月4日から3月8日の間、原子炉を停止していました。
(平成17年3月22日 お知らせ済) 3月25日、当該メカニカルシールの取り替え作業を完了し、健全性を確認した後、当該ポンプを待機状態に復帰させました。 |
4.大飯発電所ならびに高浜発電所の原子炉設置変更許可申請について | |
大飯発電所3号機、4号機ならびに高浜発電所3号機、4号機の原子炉容器上部ふたの取替計画について、平成17年1月11日に福井県および関係各町ご当局へ安全協定に基づく事前了解願いを提出しておりましたが、平成17年4月8日、福井県および関係各町ご当局から取替計画に係わる原子炉設置変更許可申請手続きを進めることについての了承をいただきましたので、経済産業省に原子炉設置変更許可の申請を行いました。 (平成17年4月8日 お知らせ済) 保全品質情報については、下記の公開サイトにおいても、準備が整い次第掲載していきます。 |
以 上