プレスリリース

2005年3月22日
関西電力株式会社

美浜発電所1号機B-充てんポンプマニホールドカバーボルトの損傷について

 美浜発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力34万キロワット、定格熱出力103万1千キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、3月19日10時40分頃、当社運転員の巡回点検において、原子炉補助建屋地下1階の充てんポンプ室にあるB-充てんポンプ*1のNO.1シリンダー吸込み側マニホールドカバー*2のボルト4本のうち3本が折れ、ナットとともに床面に落ちていることを発見しました。
 A、B-充てんポンプが運転中でしたが、同日11時33分に待機中のC-充てんポンプを起動し、当該B-充てんポンプを停止しました。その後、当該B-充てんポンプの前後弁を閉止して、11時55分に隔離を完了しました。
 なお、この事象により1次冷却水の漏れはなく、補助建屋排気筒ガスモニタや運転パラメータ等に変化はなく、環境への放射能の影響はありません。

 現在、ボルトの損傷原因等の調査を行っていますが、当該B-充てんポンプについて、当該マニホールドカバーのボルト4本を除く残り32本のボルトの締め付け状態を確認したところ、あらたにNO.2シリンダー吸込み側マニホールドカバーのボルト1本が折れていることが確認されるとともに、残りのボルト(31本)のうち、28本のボルトでトルク値が目標締め付けトルク値より低いことが認められました。

 また、運転中のA、C-充てんポンプについて、順次ポンプを停止・隔離した上で、ボルト全数(72本)の締め付け状態を確認した結果、ボルトの折れや1次冷却水の漏えいは認められませんでしたが、吐出側および吸込み側マニホールドカバーのボルトの一部に、目標締め付けトルク値より低い箇所が認められ、締め付けを行いました。

*1: 充てんポンプ
1次冷却材系統の水質、保有水量等を調整する系統(化学体積制御系)で浄化した1次冷却水を、1次冷却材系統へ送り込むポンプ(往復ポンプ)。美浜1号機の充てんポンプは、シリンダーが3つ連なっており、シリンダー内をプランジャーが往復運動することにより水を送り出す構造。充てんポンプは3台(A、B、C)あり、通常2台が運転している。
*2: マニホールドカバー
充てんポンプのシリンダーをつなぐマニホールド(集合管)のカバー、1つのシリンダーの吸込み側と吐出側に、それぞれ4本のボルトで取り付けられている。

以 上

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