2.元号を知ると、日本の歴史が見えてくる!

■元号はいつからはじまったの?

日本で元号が使われるようになったのは、7世紀なかごろのことで、最初の元号は「大化(たいか)」というものだよ。
当時の日本は、先進国だった唐(=中国)の文化や制度などを学んだり、持ち帰ったりするために、遣唐使(けんとうし)を送っていたんだ。
その中には、優秀(ゆうしゅう)な留学生がいて文化や制度と一緒(いっしょ)に、中国の暦(こよみ)も持って帰ってきたんだよ。
暦は、時間を日や月、年などの単位で区切って、数字や言葉を割り当てることで分かりやすくしたものなんだ。中国では、年を数える方法として元号を使うと決められていたので、それを真似(まね)て645年の政治改革(せいじかいかく)をきっかけに日本でも元号を使うことになったんだ。

同じように中国から元号が伝わった朝鮮の場合、中国に従(したが)っていたから中国が定めた元号を使っていたんだけど、日本は中国の決めたものにしばられずに独立した国として、独自の元号を使うようになったと言われているよ。

大化のあと、しばらくの間は元号が使われたり使われなかったりする時期があったんだけど、701年に「大宝(たいほう)」という元号が付けられたタイミングで、元号を付ける制度が定められたんだ。
大宝以降(いこう)は現在に至(いた)るまで、ずっと元号が使われているよ。

■元号の数が多いのはどうして?

645年に付けられた「大化」から、今の「平成」まで、日本では247個の元号が使われてきたんだ。
でも、なんでこんなにたくさんの元号があるんだろうね?

それは今と昔では元号を変えるときのルールがちがっているからなんだ。
「明治」からは「天皇が即位するときに、新しい元号に変える」ようになったんだけど、それよりも前は、地震(じしん)や火災、天災が続いて凶作(きょうさく)になるといった良くないことが起きたときや、その逆に美しい雲が現れたり、 甲羅(こうら)に北斗七星(ほくとしちせい)のような模様(もよう)がある珍(めずら)しい亀(かめ)が見つかるといった良いことがあったときなど、いろいろな理由で元号が変わっていたんだ。
元号を変えるのは、それまでの時代をリセットして一から始めるという意味が込(こ)められていたんだね。 もしも明治時代にルールが決まっていなかったら、今ももっと短い間隔(かんかく)で元号が変わっていたかもしれないね。

■明治~平成までの元号の由来を見てみよう!

元号を変えるルールが今のものになってから、明治、大正、昭和、平成という4つの元号が使われてきたけど、どんな由来があるんだろうね?
それぞれにこめられた意味を見てみよう!

【明治】

明治という文字は「明るく治(おさ)まる」と書くよね。つまり、新しい時代が「明るい国になるように」という願いがこめられている元号なんだよ。
ちなみに明治はそれ以前にも元号の候補(こうほ)になっていて、11度目にしてようやく使われることになったんだ。

【大正】

中国の古い本に『易経(えききょう)』というものがあるんだけど、その中に「“大”いに亨(とほ)りて以て“正”しきは、天の道なり」という言葉があるんだ。
ちょっとむずかしく感じるけど、これは「人をみちびく人は、みんなの言葉をちゃんと聞いて行動しなければならない」というような意味を持っていて、そういう時代になってほしいという思いから「大正」という元号が付けられたんだよ。

【昭和】

昭和も中国の古い本に書かれた「百姓“昭”明(ひゃくせいしょうめい)、協“和”万邦(きょうわばんぽう)」という言葉をもとに考えられているんだ。
これは「人々の平和と、社会が繁栄(はんえい)していく」という意味を持っていて、そんな時代になることを願って、「昭」と「和」の文字を使うようになったんだよ。

【平成】

ほかの元号と同じく、平成も古い本に書かれた言葉を参考にしているよ。それは『史記(しき)』という本に書かれた「内“平”外“成”(内平かに外成る)」、『書経(しょきょう)』という本に書かれた「地“平”天“成”(地平かに天成る)」という言葉だよ。
つまり平成というのは、「日本という国はもちろん、海外も平和な時代に成(な)るように」という希望がこめられているんだ。

■新しい元号を考えてみよう!

平成の次はどんな名前がつけられるのかなあ?みんなはどう思う?
これまでの元号は、次の6つの考え方で決められているんだ。

  • (1)国民の理想としてふさわしい良い意味を持っていること
  • (2)漢字2文字であること
  • (3)書きやすいこと
  • (4)読みやすいこと
  • (5)一般的に使われていないこと
  • (6)過去に元号やおくり名(※)として使われていないこと

※おくり名というのは、人が亡(な)くなったあとに付けられる名前のことだよ。

さらに、ルールがあるわけではないけど、次のことも言われているよ。
新しい元号を推測するための手がかりになるかも!?

【手がかりその1】
使われる文字は意外と少ない?

これまで元号に使われてきた文字はたったの72文字と、意外と少ないんだ。今まで一番使われてきたのは「永」という文字。さらに「元」や「天」、「治」や「応」といった文字も何度も使われているよ。
これまでに使われてきた文字を組み合わせてみると、新しい元号が見えてくるかもしれないね!

日本の元号(公年号)に使われた文字と回数

【手がかりその2】
「ア行」「カ行」「ナ行」「ヤ行」「ラ行」「ワ行」のどれかから始まる?

次の元号は「ア行」「カ行」「ナ行」「ヤ行」「ラ行」「ワ行」のどれかから始まるものではないか、とも考えられているよ。
なぜかというと、書類などに元号を書くとき昭和であれば「S」、平成であれば「H」というように、その元号の頭文字を使うよね。でも明治から平成までの4つと同じ「サ行」「タ行」「ハ行」「マ行」から始まる元号にしてしまうと、いろいろと不便になってしまうからなんだね。

これらの情報をもとにして、みんなも新しい元号を考えてみよう!! 当たったらじまんできるかも!?

元号の発表時期はコンピューターと関係がある!? 元号の発表時期はコンピューターと関係がある!?

平成の次の元号は、2019年4月1日 に発表される予定だよ。はじめは4月11日に発表する方向で検討が進められていたんだけど、そのタイミングだとコンピューターなどに使われているソフトの更新(こうしん)が新元号を使う5月1日に間に合わなくて、会社で働くたくさんの人たちが困(こま)ってしまうから、早めに発表することになったんだって!
元号を考えるときにコンピューターのことなどに気を配るというのは、もちろん初めてのことなんだよ。昔と今の社会はそれだけちがってきているということもわかるね。

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