寒い冬が終わり、あたたかい春がやってきたことを知らせてくれる、代表的な花といえば「桜(さくら)」だね。みんなも家族や友達といっしょに、「お花見」に行ったことがあるんじゃないかな?今回は、気持ち良い春の季節と、美しい桜を楽しむお花見について学んでみよう。

なぜ、お花見をするようになったの?

今から1,000~2,000年も昔の農民は、お米を作る田んぼに「田の神様」がいると考えていたんだ。田の神様は、寒い冬の間は山へ行き、あたたかい春になると、農民たちが住んでいる村へ帰ってくると信じられていたんだよ。
そして、春になって桜がさくと、農民たちは「田の神様が帰ってきた」と考え、桜の木のまわりに集まり、田の神様におもてなしをしたことが、お花見のはじまりといわれているんだ。でも、そのころのお花見は、いまのようなお花見とはちがって、「お米がたくさんできますように」という「おいのり」のようなものだったといわれているんだ。
また、桜のさき具合によって、その年にお米がどのくらいできるのかをうらなったり、「悪いことが起きないように」と「厄除け(やくよけ)」をしていたともいわれているよ。

いまのようなお花見がはじまったのは?

「田の神様をおもてなしする行事」から、いまのように「キレイにさいた桜を楽しむ」というお花見のもとになったのは、今から1,200年ほど前の平安時代(へいあんじだい)のことなんだ。
平安時代の「貴族(きぞく)」とよばれる人たちが、美しい桜の花を見ながら詩を作るのを楽しんだことが、いまのようなお花見のもとといわれているんだ。当時はまだ、貴族の間だけで楽しまれていたお花見だったけど、鎌倉時代(かまくらじだい)に入ると少しずつ貴族以外にも広がっていったんだよ。

そして、江戸時代(えどじだい)に入ると、身分に関係なく、みんなが美しい桜の木の下に集まって、お弁当を食べたり、歌をうたったりしながら春のおとずれを楽しむ、いまのお花見のスタイルができたんだよ。

周波数とは1秒間に繰り返す波の数

お花見といえば「桜」ではなかった!?

いまでは「お花見」といえば「桜」だけど、奈良時代(ならじだい)の貴族が作った詩には、「梅(うめ)」をテーマにしたものが多く、奈良時代には「梅」でお花見をしていたという説もあるようなんだ。

(2016年3月時点の内容です)

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