水力発電の概要
役割・特徴

役割

電気の需要は、季節や時間帯によって大きく変化します。水力発電(揚水式)は、すぐに発電することができ※、また発電量の調整もしやすいたいめ、電力需要のピーク時に力を発揮します。
※発電開始に必要な時間は、火力発電が2~5時間(停止期間が長い場合は1~2日間)程度、水力発電は3~5分程度と非常に短いのが特徴です。
電力需要に合わせた電源の組み合わせ(イメージ)

特徴

エネルギー変換効率が高い

水力発電のエネルギー変換効率※は80%程度です。一般的な火力発電のエネルギー変換効率35~43%(下図参照)と比べ、約2倍の数字となっており、非常に効率が良い電源といえます。
※水を上から下へ流す時に発生するエネルギーを電気に変換したときの変換割合のこと。変換効率の数字が高い電源ほど、より効果的に電気を作ることができます。
各種発電方式別にみたエネルギー変換効率

CO2の排出量が少ない

水力発電はCO2をほとんど排出しないため、地球温暖化防止という点で優れています。
各種電源別のライフサイクルCO2排出量

純国産のエネルギー

エネルギー資源のほとんどを輸入に頼る日本ですが、水力発電は地表に降った雨や雪などの自然が織りなす永続的な水環境を利用した、輸入に頼ることのない純国産のエネルギーです。輸入資源(石油、石炭、天然ガスなど)には限りがありますが、水力発電は半永久的に電気をつくることができます。
水エネルギーの循環

基本原理

水が高いところから低いところへ落ちるときの力を利用して、電気をつくるのが水力発電です。例えば、下図の場合、ダムに貯められた水は、取水口(1)から水路(2)をとおり、発電機と直結した水車(3)を回します。その回転を受けて、発電機(4)も回転することで、電気がつくられます。水車発電機の回転数は機種によって異なりますが、1分間に100~1,200回転します。そして発生する電気の電圧は3,000ボルト~1万8,000ボルトです。この電気は発電所の変圧器で15万4,000ボルトや27万5,000ボルトなどの高い電圧にされて消費地へ送られます。
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