さあ、天体ショーを見に行こう!

ここでは実際に天体観測に出かけるときに、便利な情報とアイデアを紹介(しょうかい)していくね。

星空観測の便利アイテム

  • ・星座早見盤や天体図鑑(てんたいずかん)

    …星座の形や位置を知るには、星座早見盤や図鑑があると便利だよ。星座の物語などを書いている図鑑もたくさんあるんだ。観測する星座を事前に調べておけば、星空を見ながら話が弾(はず)むよ。
  • 最近では星座をさがすためのサポートをしてくれるスマートフォンアプリもたくさん出ているんだ。スマートフォンアプリなら暗いところでも見やすいし、方角も教えてくれるのでとても便利だよ。
  • ・懐中電灯(かいちゅうでんとう)

    …天体観測は暗い中で行うものなので、転んだりしないように懐中電灯を用意して、足元を照らしながら歩くようにしよう。ふつうの懐中電灯だとまぶしくて目が暗いところに慣れるまでに時間がかかるので、赤色LEDライトを使うといいよ。赤色LEDライトを持っていない場合は、ふつうの懐中電灯に赤いフィルムをかけて使うのもいいよ。
  • ・天体望遠鏡や双眼鏡(そうがんきょう)

    …天体望遠鏡や双眼鏡があると、遠くの星を大きく見ることができ、はく力ある星空を楽しむことができるよ。双眼鏡は手で持っているとふるえてしまい見づらくなることもあるので、三脚(さんきゃく)を用意するとさらに見やすくなるんだ。
    ※流星群を見るときは、望遠鏡や双眼鏡はいらないよ。肉眼で観察しよう!
  • ・虫よけ、長そでのシャツ

    …夏の天体観測は、蚊(か)などに刺(さ)されないように虫よけは欠かせないよ。それと、山で天体観測をするときには、夏でも意外と寒いときがあるから、長そでなどを準備しておくといいかもしれないね。もちろん、冬に天体観測をするときには防寒具や毛布もわすれずに。
  • ・レジャーシート

    …立ったまま夜空をずっと見上げているとつかれてしまうので、レジャーシートを用意して、いつでもすわったり横になったりできるようにしておこう。特に流星群を観測するときにはレジャーシートにねころんで空を見上げるようにするといいよ。

星の動きをスケッチしよう!

天体観測には、星の動きをスケッチするという楽しみ方もあるんだ。スケッチは、写真のように正確に星空を記録することはできないけど、その分、星をしっかりと見てえがくことで星の位置や星座の形を覚えることができて、自分だけの星空をつくり出すことができるんだ。

  • ①にぎりこぶしの上が、目線と水平になるようにあわせよう。
  • ②その上に、もう一つ、にぎりこぶしをのせよう。
    にぎりこぶし一つ分の角度は、およそ10°だよ。
  • ③自分のはかりたい星の高さまで、にぎりこぶしをのせよう。
    にぎりこぶし3つ分の所に見える星の高さは、およそ30°だよ。

スケッチに必要なものはえんぴつと消しゴム、スケッチ用紙と画板だよ。スケッチをする際には、まずは星空以外の建物や山など、地上の風景をえがこう。それからかきたい星を決め、スケッチ用紙の空の部分に星をえがくんだ。少し時間を置いて観察を続け、星の位置が動いていたらまたスケッチをする。それをくり返していくと星の動きがスケッチできて、自分だけの星空をつくることができるよ。

自由研究にも使えちゃう天体観測情報!

天体観測は奥(おく)が深いものなので、自由研究のヒントがたくさんあるよ。例えば、いろいろな「ちがい」を見てはどうだろう。

  • ・方位による星の動きのちがい

    星の動きは方位によってちがうんだ。それは地球が回転しながら太陽の周りを回っているからなんだよ。だから東、西、南の空を2〜3時間ほどおきに見てみると、その度に星空が変わっていることに気づくはずだよ。
    北の空は東西南とちがっていて、北極星を中心にして逆時計回りに動いているんだ。こうした星空の動きを見てみると、地球の回転を感じることができるよ。
  • ・家で見る星とのちがい

    天体観測に行く前に、自分の家でも星を見てみよう。住んでいる場所にもよるけど、街中だと星は見えづらく感じるかもしれないよ。でも自然の中で星を見てみると、よりはっきりと、きれいに星を見ることができるんだ。見る場所によって星空はすがたを変えるので、そのちがいを楽しんでみよう。
  • ・星の明るさや色のちがい

    星空をながめていると、それぞれの星の明るさがちがうことに気づくんじゃないかな。もっとも明るい星を一等星といって、そこから数字が増えることにだんだんと暗くなっていくんだ。肉眼で見えるのは六等星までで、一等星から六等星の数は約8,600個といわれているよ。
  • それから星によってその色もちがうんだ。
  • 例えばさそり座のアンタレスは赤く見えるし、おおいぬ座のシリウスという星は青白く見えるよ。これは、星によって表面の温度がちがうことが原因なんだ。温度が3,000℃ほどの星は赤く見えて、2万℃ほどの星は青白く見えるんだ。このように、色からも星の情報を得ることができるんだ。

天体観測の楽しみはたくさんあるから、いろいろな情報を知れば知るほど、もっともっと楽しむことができるよ。

(2018年8月時点の内容です)

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