星座、それは人間が夜空に描いた夢

はるか彼方からの光、星空の不思議を知ってみよう!

まずは星空の不思議について紹介(しょうかい)するね。

夜空を見上げるとたくさんの星がピカピカと光っているけど、その光は「今」のものではなく、過去の光だということを知っているかな?

光が1年で進む距離(きょり)を「光年」と言うんだけど、1光年で進む距離は約9.5兆キロメートルもあるんだ。地球の1周は約4万キロメートルだから、光は1年で地球を2億周以上もできる計算になるんだよ。そんなにもすごい速度で移動する光だけど、夜空の星々と地球はとても遠いから、星の光が地球にとどくまでには時間がかかるんだ。

例えば月の場合は約1.28秒前、太陽は約8分20秒前の光を見ていることになるよ。こうした身近な星であれば、地球まで光がとどく時間はそれほどかからないけど、例えば七夕で有名なひこ星「アルタイル」とおりひめ星「ベガ」の場合、ひこ星と地球までの距離は約17光年、おりひめ星は約25光年なので、それぞれ約17年前と約25年前の光を見ていることになるんだ。さらに、肉眼では見ることができないけれど、何千年、何万年、何億年という過去の光が地球にとどいてもいるんだ。

今見ているものが実は遠い昔のものだなんて、とても不思議だよね。でも、そうした昔の光が夜空からたくさんふり注いでくると知ったら、なんだかワクワクしてこない?

せっかくの夏休み、たくさんの星座を楽しんじゃおう!

昔から、いろいろな人が夜空に描いてきた夢、それが星座なんだ。

夏の天体観測を楽しめる代表的なものといえば、たくさんの星が集まって、まるで空に川が流れているかのように見える「天の川」だよ。天の川は、梅雨明けごろから秋が始まるごろまでが見えやすい時期だから、夏休みに見られる可能性が高いんだ。

もう1つ、夏の星座として有名なものが「夏の大三角」だよ。これは、先ほど紹介したひこ星「アルタイル」とおりひめ星「ベガ」、それに白鳥座の1つとして知られる「デネブ」という3つの星をつなげると、大きな三角形の形になることからこう呼(よ)ばれているんだ。この3つの星は、どれも一等星というとても明るく光る星だから、街の中などでも見つけやすいんだ。
その他にも、夏にはいて座やてんびん座など、たくさんの星座を見ることができるよ。

どうすれば星座って「見える」の?

星空のことを知ったら、実際に星座を探(さが)しに行こう!

でもちょっと待って、その前に、星座の探し方について説明するね。

まず大切なのは代表的な星のならびや星座の位置・形を覚えること。夏の星の場合、先ほど紹介した「夏の大三角」や、夏の大三角のデネブも入っている「白鳥座」、12星座の1つでもある「さそり座」などが代表的なものだよ。星座早見盤(せいざはやみばん)という、時期ごとの星座を調べるための図を使って、これらの星座の形や位置を覚えておこう。最近ではスマートフォンで星座早見盤を使えるアプリもあるから、興味があればダウンロードしてみるといいよ。

次に実際に空を見上げて星のならびや星座を探してみよう。

夏の大三角や星座はいくつかの星によってつくられているから、1つの星を見つけると、そこから線を引っ張るようにして探していくと見つけやすいんだ。代表的な星のならび、星座の見つけ方を紹介するね。

まずは「夏の大三角」から! 東側の空を見て、ひときわ明るく光る星を探してみよう。それがおりひめ星「ベガ」だよ。おりひめ星を見つけたら、そこから右下の方を見てみるとひこ星「アルタイル」が、さらにおりひめ星から左下の方を見てみると「デネブ」が見つかるはずだよ。

デネブを見つけたら「白鳥座」も探しやすくなるんだ。デネブをふくめたいくつかの星が漢字の「十」のような形をつくっていることから白鳥のように見えるこの星座。デネブは白鳥のしっぽの辺りにあるので、そこから両方の羽、くちばしの位置にある明るい星を探してみよう。

「さそり座」は、アルファベットの「S」のような形をした星座だよ。さそり座を見つける際にまずさがすのは、天の川から南に下ったところにある「アンタレス」という星。赤く光る星なので見つけやすいよ。アンタレスは、さそりの心臓(しんぞう)のあたり、「S」の字の真ん中に位置しているから、そこから上下にカーブをえがいてみると、さそり座の形がわかるよ。

こうやって星座の見つけ方を覚えていくと、夜空を見るのがどんどん楽しくなってくるよ。自分だけの星座を見つけちゃおう!

(2018年8月時点の内容です)

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