プレスリリース
2020
2020年5月1日
関西電力株式会社
原子力発電所の運営状況について
当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。
- 1.運転状況について(2020年4月30日現在)
-
発電所 電気
出力
(kW)運転状況 備 考 美 浜
発電所3号機 82.6万 第25回 定期検査中
2011年5月14日~未定美浜発電所3号機 海水ポンプの自動停止に伴う非常用ディーゼル発電機の運転上の制限の逸脱および復帰について
詳細は3(3)のとおり高 浜
発電所1号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年1月10日~未定2号機 82.6万 第27回 定期検査中
2011年11月25日~未定3号機 87.0万 第24回 定期検査中
2020年1月6日~2020年12月下旬高浜発電所3号機の定期検査状況について(蒸気発生器伝熱管の損傷に関する点検状況の続報)
詳細は3(1)のとおり4号機 87.0万 運転中 大 飯
発電所3号機 118.0万 運転中 4号機 118.0万 運転中
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
---|---|---|---|---|
大飯 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2016. 5.18 2016.11.18 2017. 2. 3 2017. 4.24 |
2017. 5.24 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2016.12. 1 2017. 4.26 2017. 6.26 2017. 7.18 2017. 8.15 |
2017. 8.25 | |
保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2016.12. 1 2017. 8.25 |
2017. 9. 1 | |
使用前検査申請 | 3号機:2017.8.28 (開始:2017.9.11) 4号機:2017.8.28 (開始:2017.9.14) |
2017.11.30 | 3号機:2018. 4.10 4号機:2018. 6. 5 |
|
高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2013. 7. 8 | 2014.10.31 2014.12. 1 2015. 1.28 |
2015. 2.12 |
工事計画認可申請 | 2013. 7. 8 2013. 8. 5※1 |
2015. 2. 2 2015. 4.15 2015. 7.16※2 2015. 7.28※2 2015. 9.29※3 |
3号機:2015. 8. 4 4号機:2015.10. 9 |
|
保安規定変更認可申請 | 2013. 7. 8 | 2015. 6.19 2015. 9.29 |
2015.10. 9 | |
使用前検査申請 | 3号機:2015. 8. 5 (開始:2015. 8.17) 4号機:2015.10.14 (開始:2015.10.21) |
3号機:2015.10.14※4 3号機:2015.11.25 4号機:2015.11.25 3号機:2016. 2. 8 |
3号機:2016. 2.26 4号機:2017. 6.16 |
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美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2015. 3.17 | 2016. 5.31 2016. 6.23 |
2016.10. 5 |
工事計画認可申請 | 2015.11.26 | 2016. 2.29 2016. 5.31 2016. 8.26 2016.10. 7 |
2016.10.26 | |
保安規定変更認可申請 | 2015. 3.17 | 2019. 7.31 | 2020. 2.27 | |
使用前検査申請 | 2017.12.15 (開始:2018.1.15) |
2019. 2. 6 2020. 4. 7 |
- | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2015. 3.17 | 2016. 1.22 2016. 2.10 2016. 4.12 |
2016. 4.20 |
工事計画認可申請 | 2015. 7.3 | 2015.11.16 2016. 1.22 2016. 2.29 2016. 4.27 2016. 5.27 |
2016. 6.10 | |
保安規定変更認可申請 | 2019. 7.31 | - | - | |
使用前検査申請 | 2016.10. 7 (開始:2016.11.14) |
2019. 2. 6 2020. 4. 7 |
- |
- ※1:高浜発電所3、4号機では2015.2.2の補正書に、大飯発電所3、4号機では2016.12.1の補正書に、2013.8.5の申請内容を含めたため、2013.8.5の申請を取り下げ。
- ※2:高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※3:高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
- ※4:高浜発電所4号機の共用設備の使用前検査時期を高浜発電所3号機の使用前検査工程に反映した記載内容の変更。
発電所名 | 申請 | 申請日 | 補正日 | 許認可日 |
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高浜 3、4号機 |
原子炉設置変更許可申請 | 2014.12.25 | 2016. 6. 3 2016. 7.12 |
2016. 9.21 |
工事計画認可申請 | 2017. 4.26 | 2018.12.21 2019. 4.26 2019. 7.17 2019. 7.30 |
2019. 8. 7 | |
保安規定変更認可申請 | 2020. 4.17 | - | - | |
使用前検査申請 | 2019. 8.13 | 2020. 2. 3 2020. 2.27 2020. 4. 7 2020. 4.23 |
- | |
高浜 1、2号機 |
原子炉設置変更許可申請 (高浜1~4号機) |
2016.12.22 | 2017. 4.26 2017.12.15 |
2018. 3. 7 |
工事計画認可申請 | (第1回)2018. 3. 8 | (第1回)2018.10. 5 (第1回)2019. 2.19 (第1回)2019. 3.20 (第1回)2019. 4. 9 (第1回)2019. 4.19 |
(第1回)2019. 4.25 | |
(第2回)2018.11.16 | (第2回)2019. 5.31 (第2回)2019. 8. 2 (第2回)2019. 8.21 |
(第2回)2019.9.13 | ||
(第3回)2019. 3.15 | (第3回)2019. 8. 2 (第3回)2019. 9.27 |
(第3回)2019.10.24 | ||
(第4回)2019. 5.31 | (第4回)2019.12.25 (第4回)2020. 2.13 |
(第4回)2020. 2.20 | ||
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
使用前検査申請 | (第1回)2019. 7. 9 | - | - | |
(第2回)2019.10.17 | ||||
(第3回)2019.11.12 | ||||
(第4回)2020. 2.27 | ||||
美浜3号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2018. 4.20 | 2020. 4. 1 | - |
工事計画認可申請 | - | - | - | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - | |
大飯3、4号機 | 原子炉設置変更許可申請 | 2019. 3. 8 | 2019.12.26 2020. 2. 5 |
2020. 2.26 |
工事計画認可申請 | (第1回)2020. 3. 6 | (第1回)2020. 4.14 | - | |
保安規定変更認可申請 | - | - | - |
- 2.廃止措置の状況(2020年4月30日現在)
-
発電所 廃止措置の状況 美浜発電所 1号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2018.4.2 ~)
・第3回 施設定期検査(2019.12.17 ~ 2020.3.3)2号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2018.3.12 ~)
・第3回 施設定期検査(2019.12.18 ~ 2020.3.3)大飯発電所 1号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2020.4.1 ~)
・系統除染作業中(2020.4.1 ~)2号機 ・2次系設備の解体撤去作業中(2020.4.1 ~)
・系統除染作業中(2020.4.1 ~)
- 3.トラブル情報等について
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- (1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
-
発電所名 高浜発電所3号機 発 生 日 2020年2月18日 件 名 高浜発電所3号機の定期検査状況について
(蒸気発生器伝熱管の損傷に関する点検状況の続報)事象概要
および
対策等高浜発電所3号機は、第24回定期検査を実施中、3台ある蒸気発生器(SG)の伝熱管全数※1について渦流探傷検査(ECT)※2を実施した結果、B、C-SG伝熱管の管支持板部付近に外面(2次側)からの減肉とみられる有意な信号指示が認められました。
その後、有意な信号指示があった管支持板部付近を小型カメラで調査した結果、B-SG伝熱管に幅約4mm、C-SG伝熱管に幅約1mmと幅約4mmの周方向のきずがあることを確認するとともに、当該伝熱管周辺の管支持板等に接触痕が認められました。[2020年2月18日、28日お知らせ済み]
- ※1 過去に有意な信号指示が認められ、施栓した管等を除きA-SGで3,272本、B-SGで3,248本、C-SGで3,262本、合計9,782本。
- ※2 高周波を流したコイルを、伝熱管に接近させることで対象物に渦電流を発生させ、対象物のきず等により生じた渦電流の変化を電気信号として取り出すことで、きず等を検出する検査であり、伝熱管の内面(1次側)より、伝熱管の内面(1次側)と外面(2次側)の両方を検査している。
- 1.調査状況
-
伝熱管外面に減肉が認められた原因として、異物が接触した可能性が考えられることから、SG内部(2次側)およびSGブローダウン系統に異物が残存していないか等について調査を行いました。
(1)SG内部(2次側)の異物調査の状況
小型カメラを用いて、伝熱管の外面減肉が確認された第3管支持板より下の範囲を調査した結果、C-SGの流量分配板上※3で異物(金属片)を確認しました。一方、B-SGでは異物は確認することができませんでした。また、A―SGについても調査した結果、流量分配板上に異物(金属片)を確認しました。C―SGおよびA-SGで確認された異物(金属片)を回収し、工場において化学成分の分析および電子顕微鏡による観察を行った結果、以下のことを確認しました。
(工場調査結果)
- ・C―SGで回収した金属片は、縦約33mm、横約5mm、厚さ約0.2mm、重さ約0.3g、A―SGで回収した金属片は、縦約24mm、横約5mm、厚さ約0.2mm、重さ約0.2gの線形状でした。
- ・成分分析の結果、主成分は鉄であり、その他にクロムとニッケルが検出され、ステンレス鋼(SUS304相当)と推定しました。
- ・これらの分析結果から、金属片は配管等に使用されているうず巻ガスケット※4(幅4.5mm程度)の一部である可能性があると推定しました。
- ・電子顕微鏡による観察の結果、金属片にはいずれも複数箇所で筋状の擦れ跡や摩耗、打痕が認められました。
- ※3 管板と第1管支持板の間に設置しているドーナツ形状の平板
- ※4 配管の継手部や容器のマンホール部、弁やポンプのボンネット部に使われているシール材
(2)SGブローダウン系統の異物調査の状況
プラント停止以降、SG器内の2次系冷却水はSGブローダウン系統を通じて排水することから、異物が滞留する可能性がある箇所として、タンク、弁等の機器およびその周辺の調査を行いました。その結果、異物は認められませんでした。
- 2.今後の予定
-
- ・今回見つかった金属片が伝熱管をきずつけた可能性について調査を行います。
- ・2次系給水系統の配管や機器について、回収した金属片と類似のうず巻ガスケットを使用している継手部等の開放点検を行い、ガスケットの状態を確認します。
- ・SG器内の点検範囲を拡大し、第3管支持板より上部について、小型カメラによる点検を行います。
- ・SGブローダウン系統の配管内部についても、異物が残存していないか、引き続き調査を行います。
[2020年4月17日お知らせ済み]
以 上
- (2)安全協定の異常時報告事象
- なし
- (3)保全品質情報等
-
発電所名 美浜発電所3号機 発 生 日 2020年4月10日 件 名 美浜発電所3号機 海水ポンプの自動停止に伴う非常用ディーゼル発電機の運転上の制限の逸脱および復帰について 事象概要
および
対策等- 1.事象の概要
- 美浜発電所3号機は、第25回定期検査中のところ、4月10日9時47分頃、3A海水ポンプ※1が自動停止しました。このため、A非常用ディーゼル発電機への冷却水の供給ができなくなったことから、9時47分に保安規定の運転上の制限※2を満足していない状態にあると判断しました。
その後、9時59分に待機中の3B海水ポンプを起動し、運転状態に問題がないことを確認できたため、10時30分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
なお、本件による環境への放射能の影響はありません。- ※1:非常用ディーゼル発電機などの機器に機器冷却用の海水を供給するポンプ。
- ※2:保安規定第75条 原子炉から燃料を取出している期間においては、ディーゼル発電機2基が動作可能であることが求められている。
- 保安規定の運転上の制限の逸脱
- 運転上の制限とは、安全機能を確保するため、予備も含めて動作可能な機器(ポンプ等)の必要台数や、原子炉の状態毎に遵守すべき温度や圧力の制限が定められているものであり、これを満足しない状態が発生すると、事業者は運転上の制限からの逸脱を宣言し、予め定められた時間内に修理等を行うことが必要となる。
[2020年4月10日 ホームページ掲載済み]
- 2.調査結果
-
3A海水ポンプについて調査した結果、当該ポンプ軸受の潤滑水の流量計の指示値が低下しており、潤滑水がバックアップ系統から供給されていることを確認したことから、潤滑水の流量が低下したことを検知して当該ポンプが自動停止したことが分かりました。
流量計の下流にある弁を開放して潤滑水系統の通水状況を確認した結果、必要な流量が流れていることを確認しました。また、潤滑水系統の点検のため準備を行っていた際、流量計の指示値が復帰していることを確認しました。
その後、潤滑水系統の配管の詰まりや損傷の有無、弁の開閉状態および流量計の健全性について確認した結果、異常がないことを確認しました。 - 3.推定原因
- 3A海水ポンプの運転中に、潤滑水の流量計の指示値が偶発的に低下したため、当該ポンプが自動停止したものと推定しました。
- 4.対策
- 当該流量計を予備品に取り替えました。その後、3A海水ポンプの巡回点検の頻度を増やすとともに、潤滑水の圧力と流量の監視を強化し、再発しないことを確認しました。
以 上
以 上