プレスリリース
2020
2020年2月28日
関西電力株式会社
高浜発電所3号機の定期検査状況について(蒸気発生器伝熱管の損傷に関する点検状況)
高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、2020年1月6日から第24回定期検査を実施しており、蒸気発生器(SG)の健全性を確認する観点から、3台あるSGの伝熱管全数※1について応力腐食割れ※2等を検出するために、定期検査ごとに行っている渦流探傷検査(ECT)※3を実施しました。
その結果、B-SGの伝熱管1本とC-SGの伝熱管1本について、管支持板※4部付近に外面(2次側)からの減肉とみられる有意な信号指示が認められました。
今後、有意な信号指示があった伝熱管の外観等を確認するため、小型カメラによる調査等を実施する予定です。
なお、本件による環境への放射能の影響はありません。
[2020年2月18日お知らせ済み]
- ※1 過去に有意な信号指示が認められ、施栓した管等を除きA-SGで3,272本、B-SGで3,248本、C-SGで3,262本、合計9,782本。
- ※2 環境、応力、材料の3要因によって発生する割れ。
- ※3 高周波電流を流したコイルを、伝熱管に接近させることで対象物に渦電流を発生させ、対象物のきず等により生じた渦電流の変化を電気信号として取り出すことできず等を検出する検査であり、伝熱管の内面(1次側)より、伝熱管の内面(1次側)と外面(2次側)の両方を検査している。
- ※4 伝熱管を支持する部品。
- 1.調査状況
-
有意な信号指示のあった伝熱管の外観等と確認するため、小型カメラを用いてB、C-SG内部(2次側)の調査を行いました。
- ・有意な信号指示があったB-SG伝熱管に幅約4mm、C-SG伝熱管に幅約1mmと幅約4mmの周方向のきずがあることを確認するとともに、当該伝熱管周辺の管支持板等に接触痕が認められました。
- ・ECTおよび外観確認の結果から、いずれのきずも摩耗減肉の可能性が高いことを確認しました。
- ・きずの位置は、B-SG伝熱管については管支持板下端部付近、C-SG伝熱管については約1mm下と約3mm下であることを確認しました。
- 2.今後の予定
-
減肉の原因として異物の接触の可能性が考えられることから、引き続き、SG器内、SGブローダウン系統の調査を行う予定です。
以 上