火力発電の燃料には、どんな種類があるの?

火力発電では、おもに「天然ガス」「石炭」「石油」の3種類の燃料を使っているんだ。

■天然ガス

天然ガスは、大昔に地球に住んでいた動物や植物の「死がい」が、深い土の中で変化してガスになったものといわれていて、燃やしたときに出る二酸化炭素(CO2)などの量が、石炭や石油よりも少ない「地球にやさしい燃料」なんだ。
深い土の中から「気体」の状態でくみ上げられた天然ガスは、マイナス160℃まで冷やすと「液体」に変わるんだ。「気体」から「液体」に形を変えることで、同じ量でもギュッと小さくすることができるんだ。だから、天然ガスは「液体」にしてからタンカーに積んで、一度にたくさんの量を日本に運んでいるんだ。その液体にした天然ガスを「液化天然ガス(LNG)」とよぶんだ。
火力発電では、液化天然ガスを運ぶ「LNGタンカー(約9万トン)」1せき分で、約240万軒が1ヶ月に使う電気を作り出しているんだ。

天然ガス→-160℃で冷却→LNG(液体)

■石炭

石炭は、大昔にたくさんの植物が生えていた場所で、かれてしまった大量の植物が土の中で変化して、岩や石のようになったものといわれているよ。
昔は日本でとれる石炭を火力発電に使っていたのだけれど、外国から輸入するほうが安くなったんだ。そして、今では火力発電で使われる、ほとんどすべての石炭が外国産なんだ。
火力発電で石炭を使うときは、機械で石炭をすりつぶして「粉(こな)」のようにしてから、大きなボイラーに入れて燃やすんだ。火力発電では、石炭を運ぶタンカー(約8万5千トン)1せき分で、約96万軒が1ヶ月に使う電気を作ることができるんだ。

■石油

石油は、海の中にいた「プランクトン」という小さな生き物の「死がい」が、何千万年も昔から海の底で重なり合って、変化してできたものだといわれているよ。
石油も天然ガスや石炭と同じように、世界の色々な国から輸入しているけど、輸入している石油の約87%が中東の国々からやってきたものなんだ。タンカーで運ばれてくる石油は、石油をためておく「石油基地(せきゆきち)」に運ばれた後で、「内航船(ないこうせん)」という小さなタンカーで火力発電所に運ばれるんだ。
石油は天然ガスや石炭に比べると、タンクの中にためておいたり、運んだりすることがカンタンで便利なんだけど、石油の値段は天然ガスや石炭よりも高くなってしまうんだ。

火力発電の今後について

電気を作るための「天然ガス」「石炭」「石油」は、やがて地球からなくなってしまうといわれているんだ。
たとえば、火力発電の燃料になる「天然ガス」や「石油」はあと50年くらいで、「石炭」はあと100年くらいでなくなってしまうかもしれないんだ。
だから、できるだけ少ない燃料で、たくさんの電気を作り出す技術が世界中で求められているんだ。そして、できるだけ「地球にやさしい」方法で電気を作り出す技術も必要になるんだ。関西電力はこれからも、日本と世界の人々のために努力していくよ。

(2020年3月時点の内容です)

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