現場取材│一人ひとりと会社が、そして社会がともに豊かになる
かんでん Update
2026.3.31

現場取材│一人ひとりと会社が、そして社会がともに豊かになる

ライフスタイルに合わせて仕事と家庭を両立

関西電力送配電 工務部 系統計画グループ 松木ゆりえ関西電力送配電
工務部 系統計画グループ
松木ゆりえ

ワークとライフの充実へ――両立支援制度を活用し、キャリアを築いてきたのが、関西電力送配電 工務部 系統計画グループでマネジャーを務める松木ゆりえだ。

技術系人財として2011年に入社し、関西電力京都電力所で変電設備の巡視点検や変圧器等の取替工事設計に携わった。13年に結婚し、第1子出産後、約1年の育児休職を経て復職。「時短勤務で時間に制約があるため、効率的な働き方を工夫するとともに、自分の業務をチームの共有フォルダで管理して、仕事内容や進捗が誰にでもわかるようにした。子供の発熱などで急に休む時は上司や同僚のサポートに助けられた」と松木は振り返る。

第2子出産時は、同じく関西電力送配電に勤める夫も育児休職を取得。松木自身は、約1年半後に時短勤務で復職し、その後、リーダーの役職に就いた。コアタイム指定のないスーパーフレックスタイムやテレワークを活用して、フルタイム勤務に変更。現在は3人の部下を持ち、関西エリアの電力系統の将来計画策定、国内電力系統の構築や利用等に関するルールの検討が主な業務で出張もあるという。

皆で議論して検討を進める打合せには出社して参加し、1人でできる仕事はテレワークというように、業務によって勤務形態を使い分けている。時間単位休暇やスーパーフレックスタイムとテレワークを組み合わせることで「子供の参観日やPTA活動など、昼間に数時間だけある学校関係の予定に対応しやすくなっている」と言う。不在時間帯を予定表でグループの皆に共有することで、テレワークの日もオンライン会議などの予定を入れやすいよう工夫している。

両立支援制度の活用で誰もが働きやすい職場に

近年は出産後も働き続ける選択肢が広がっているが、それを後押ししたのが、両立支援制度の充実とトップコミットメントによる働き方改革や、健康経営の積極的な推進だ。「時間や場所にとらわれない働き方が浸透。育児や介護といった理由がある人だけでなく、誰もがスーパーフレックスタイムやテレワークを活用して働くようになったため、心情的にも仕事と家庭を両立しやすくなった。柔軟な勤務制度を活用して、お互いさまの考え方で助け合う風土が生まれている」と松木は見る。

関西電力および関西電力送配電の両立支援制度

入社時から変わらない目標は、エネルギーを未来世代までずっと使い続けられる持続可能な社会を実現すること。

「鉄塔や変圧器は数十年以上使い続ける長寿命な設備。子供たちの未来に繫がる仕事をしていることは嬉しい。頑張る姿だけでなく、仕事や人生を楽しみ成長を続ける姿を、子供はもちろん会社の仲間にも見てもらいたい」と明るい声で抱負を語ってくれた。

女性活躍や男性育休取得にも力を注いでいる
女性活躍や男性育休取得にも力を注いでいる

女性活躍や男性育休取得にも力を注いでいる

本業と副業の両方に軸足を置く働き方

ソリューション本部 開発部門 ゼロカーボンソリューショングループ 岸本 龍ソリューション本部 開発部門
ゼロカーボンソリューショングループ
岸本 龍

情熱を持って活き活きと活躍できる環境づくり、その一環で導入したのが、副業支援制度だ。

「『本業と副業』『大手企業とスタートアップ』両方の生き方を実現するために今の働き方を選んだ」。こう話すのは2021年新卒入社の岸本龍。大学時代に、たまたま見つけた海外インターンシップに参加。そこでお世話になった人が転職したスタートアップの仕事を手伝い始めたことをきっかけに、さまざまな業務を通じて採用業務への知見、マーケティング・PRなどのスキルを身につけた。

関西電力入社後、1年目から新規事業創出を担う新卒者を採用する「新ビジネス創造コース」の立ち上げに従事。採用戦略設計、インターンシップコンテンツの制作などを担当した。現在はソリューション本部 開発部門のゼロカーボンソリューショングループに所属し、新ビジネス「CQ BANK(シーキューバンク)」の顧客獲得に向けたPR・マーケティングや財務管理を担っている。CQ BANKはお客さまからお預かりした預金をゼロカーボン社会の実現に資する分野のプロジェクト等へ投融資し、「預けるだけで、サステナブル。」を実現するサービス。「副業で培った推進力を活かしてマーケティング上の課題を整理し、プロジェクトを前に進める役割を果たしている」と胸を張る。

副業では、個人事業主としてさまざまな企業の採用支援をはじめ、大手企業とスタートアップとの協業による新事業創出などを支援。スーパーフレックスタイムやテレワークの制度をフル活用するとともに、上司やチームメンバーなど周りの人からの応援もあり、「本業と両立しやすい環境」とのことだ。

CQ BANKはウェルビーイングアワード2026(朝日新聞主催)FINALISTに選出CQ BANKはウェルビーイングアワード2026(朝日新聞主催)FINALISTに選出

副業で得た知識やスキルを会社に還元する

関西電力が社外副業推進の一環として実施する企業間の相互副業にも参加。相互副業とは、連携した企業間で互いに副業社員を受け入れ合うもの。岸本は時間をやりくりして、大手飲料メーカーの新規事業チームで3カ月間働き、新規事業を生み出すための社内風土醸成に向けた戦略提案や社員向けのイベントなどを行った。相互副業終了後も関西エリアでのイベントに関する相談を受けるなど関係が続いている。

「相手のニーズにどう応えるか考え、実行するなかで自分に足りないものを認識できる。学びへのモチベーションに繫がるのが副業のメリット」と岸本は話す。両立の大前提は「本業でしっかり成果を出すこと」だという。

スーパーフレックスタイムやテレワークなどの制度の充実により、若手社員を中心に副業制度を利用する社員が増えている。「彼らと一緒に副業での人脈や経験を生かし、新規事業を立ち上げるなど、関西電力のイノベーションを加速させる仕組みや仕掛けをつくっていきたい」と岸本は力を込めた。

柔軟な勤務制度を活用し本業と副業を両立柔軟な勤務制度を活用し本業と副業を両立

働きやすさ、社会的信頼に繫がる組織風土改革

組織風土改革室 組織風土改革グループ 川戸洞英次組織風土改革室 組織風土改革グループ
川戸洞英次

従業員一人ひとりが誇りを持ち、活き活きと働ける組織風土づくりに取り組むのが組織風土改革室だ。「自由闊達で風通しの良い組織風土の醸成は、従業員の働きやすさや生産性・創造性の向上に寄与し、お客さまや社会の信頼にも繫がる」。組織風土改革グループの川戸洞英次はその意義を強調する。

「ええやん!関電/ええやん!送配電」をスローガンに設定し、従業員がさまざまな課題を自分事として捉え、“気づく、言える、行動する”が実践できる組織をつくる。実践を促す「とりあえず、やってみる」、業務過多の解消を呼び掛ける「それ、やめてみよう」などキャッチフレーズを掲げたポスターを全社に掲示。認め・褒める風土の醸成に向け、役職者対象の「認め・褒めるコミュニケーション講座」や従業員同士で良い取り組みを認め合う「ええやん!ギフト」を展開。改革の土台となる心理的安全性の確保に繫がる取り組みを次々と打ち出してきた。

価値観を知り相互理解に繫がるコミュニケーションツールを導入
価値観を知り相互理解に繫がるコミュニケーションツールを導入

価値観を知り相互理解に繫がる
コミュニケーションツールを導入

「ええやん!」を合言葉に改革を加速

宮口友佳子宮口友佳子

「組織風土における課題解消だけではなく、自分たちの良いところを伸ばし、より良い組織をめざす前向きな取り組みでもあることを認識してもらうことに苦心した」と話すのは、組織風土改革を初期から担当してきた宮口友佳子。意識したのは「これまでの関電らしくない」「変わっていきそう」と感じてもらえる取り組みを展開すること。そのうちの1つとして企画したのが、職場での「ええやん!」な取り組みを募集し、表彰する「ええやん!DAY」だ。2024年度から始め、25年度は関西電力・関西電力送配電で合同開催し、1,023件の応募があった。関西電力では「金属3Dプリンターでつくる水力発電用インコネル製水車ランナの実用化」「水力事業が学べるマインクラフトの制作」「社内公募で集めたメンバーが活躍した大阪・関西万博のアテンダントの取り組み」の3つが大賞に選ばれた。

従業員アンケートでは74%が「会社が良い方向に変わってきた」と回答。ZENTechが主催する「心理的安全性 AWARD 2025」において『ゴールドリング賞』を受賞するなど、成果は着実に上がっている。

「現時点での成果は、各職場で、特に部門長や役職者が率先して組織風土改革に取り組んだことが大きい。この流れをより持続的なものとしていくために、“一部の人間が無理をして”ではなく、“誰もが自然に”組織変革に取り組むことができるよう、今後は、各職場の取り組み支援により一層力を入れていきたい」と川戸洞は抱負を語ってくれた。

ええやん!の合言葉が各職場で広がっているええやん!の合言葉が各職場で広がっている
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