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2017年5月31日
関西電力株式会社

「原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実」の平成28年度下期の進捗状況および平成29年度以降の計画について

 当社は、美浜発電所3号機事故の反省を踏まえ安全最優先の事業運営を行ってきましたが、その中で、東京電力福島第一原子力発電所事故から、原子力発電固有のリスクへの認識や向き合う姿勢が十分ではなかったことを学びました。これを踏まえ「原子力発電の安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実」(以下、ロードマップ)を策定し、これに沿った取組みを進めていくこととしました。

平成26年6月20日 お知らせ済み]

 当社は、ロードマップの取組みを全社一体となって確実に実施するとともに、進捗状況を定期的に公表することとしており、今回、平成28年度下期(平成28年10月から平成29年3月実施分)の進捗状況を取りまとめました。
 主な内容は、以下のとおりです。

(1)安全最優先の理念の浸透および定着
 原子力部門の各部署において安全文化の発展に向けた行動目標を設定し、それを意識して活動することで、リスクの除去・低減に繋げています。また、平成29年1月に発生させた高浜発電所2号機クレーン倒壊事故を深く反省し、社長をはじめ幹部から社員へ「安全最優先」のメッセージを改めて発信しました。
(2)安全性向上に関する基盤整備
 高浜発電所では、1、2号機で実施している大型工事や、3、4号機の運転再開に向けた業務を踏まえ、全社を挙げて安全最優先を全うするため、社内他部門から高浜発電所に技術系社員を増員しました。今後も必要に応じ、柔軟に社内資源を配置します。
(3)安全性向上に関する活動の実施
 平成29年2月の美浜原子力防災訓練では、指揮命令系統の明確化や、前回訓練を踏まえた円滑な情報共有のためのコミュニケーションラインの追加など、更なる改善を加え、情報共有の点で実効性の向上を確認しました。
 また、西日本5電力会社による原子力災害時における協力協定に基づき、各社が実施した防災訓練に参加するとともに、各社管内の自治体主催の防災訓練に要員を派遣し、連携を確認しました。
 また、クレーン倒壊事故の発生を受け、発電所で実施中の全工事について、協力会社の方々とともに工事の安全管理について総点検を行うなど、更なる安全性向上の取組みを進めています。

 また、平成28年度末で前回のロードマップの計画期間の3年を終えたことから、平成29年度からの新たなロードマップを策定しました。策定に当たっては、当社の安全性向上にむけて実現するべき目標(ありたい姿)を設定するとともに、その実現に向けてクレーン倒壊事故の反省を踏まえた対策も含め、各取組みについて具体的目標も設定しております。

 当社は、今後も引き続き、ロードマップにおける取組みを含め、規制の枠組みにとどまることなく、全社一体となって、原子力発電の安全性向上に向けて、自主的・継続的に取組みを進めていくとともに、これらの取組状況について、分かりやすくお知らせしてまいります。

  • ※平成16年8月9日、美浜発電所3号機のタービン建屋において、二次系配管が破損し、配管から熱水と蒸気が噴出した事故。事故当時、定期検査の準備作業をしていた協力会社の方が被災し、5名の方がお亡くなりになり、6名の方が重傷を負われた。

以 上

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