プレスリリース

2007年7月18日
関西電力株式会社

大飯発電所4号機の原子炉起動および調整運転の開始について

大飯発電所4号機 第11回定期検査の概要

1. 主要な工事等について
 ・原子炉容器上部ふた取替工事 添付図−1参照)
   大飯発電所3号機の原子炉容器上部ふた管台からの1次冷却材漏えい事象を踏まえ、長期的な健全性維持を図るため、材質を690系ニッケル基合金に変更するなど改良した新しい上部ふたに取替えました。
 旧上部ふたについては、既設のA蒸気発生器保管庫内に保管しました。


2. 保全対策について
 (1)原子炉容器管台溶接部等の応力腐食割れに係る点検 (図−2参照)
   国内外PWRプラントでの応力腐食割れ事例を踏まえ、600系ニッケル基合金が使用されている原子炉容器冷却材出口管台、蒸気発生器1次冷却材出入口管台、加圧器の逃がし弁管台および安全弁管台の溶接部について、外観目視点検や超音波探傷検査を実施し、異常がないことを確認しました。

 (2)2次系配管の点検等  (図−3参照)
  美浜発電所3号機事故を踏まえ、2次系配管1,435箇所について超音波検査(肉厚測定)等を行いました。(超音波検査(肉厚測定)1,388箇所、内面目視点検47箇所、今回で未点検箇所の点検を終了)
その結果、必要最小厚さを下回る箇所、および余寿命評価で次回定期検査までに必要最小厚さを下回る可能性があると評価された箇所はありませんでした。
     
  今定期検査開始時68箇所の配管取替えを計画していましたが、今後の保守性を考慮した77箇所を追加し、合計145箇所の配管を炭素鋼から耐食性の優れたステンレス鋼、または低合金鋼の配管に取り替えました。
     


3. 蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査(ECT)
   4台ある蒸気発生器うち、AおよびC−蒸気発生器伝熱管(計6,764本:
3,382本×2台)について、渦流探傷検査(ECT)を実施した結果、異常は認められませんでした。


4. 燃料集合体の取り替え
   燃料集合体全数193体のうち77体(うち52体は新燃料集合体)を取り替えました。また、燃料集合体の外観検査(92体)を実施した結果、異常は認められませんでした。
 なお、今回取り替えた新燃料集合体52体は、全て集合体最高燃焼度 55,000MWd/tの高燃焼度燃料です。


5. 次回定期検査の予定
   平成20年秋頃

以  上

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