大飯発電所3号機 送電を開始
大飯発電所だより2018 特別号 VOL.26
大飯発電所3号機は、3月14日に原子炉を起動し、16日に送電を開始しました。
今後は発電所が安定して運転できていることを確認する原子力規制委員会の最終検査(総合負荷性能検査)を受けて、4月上旬に本格運転する予定です。
また、大飯発電所4号機については、3号機から約2ヶ月遅れで準備が進んでいます。
今後も引き続き、当社と協力会社社員一人ひとりが緊張感を持って、安全最優先で慎重に作業を進めてまいります。
送電を開始した直後の中央制御室の様子
(平成30年3月16日)
大飯3、4号機の今後の工程 (実績および使用前検査申請書からみた今後の予定)
3号機 | 4号機 | 説明 | |
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燃料装荷 | 2月9日~13日 | 4月上旬 | 燃料を原子炉内へ挿入すること |
原子炉起動 | 3月14日 | 5月中旬 | 臨界に向けて制御棒の引き抜き作業を 開始すること |
臨界 | 3月15日 | 5月中旬 | 核分裂の連鎖反応が維持される状態 |
並列 | 3月16日 | 5月中旬 | 発電機と送電系統をつなぎ、送電を 開始すること |
定格熱出力 一定運転 |
3月19日 | 5月中旬 | 原子との熱出力を定格値で一定と なるよう運転すること |
本格運転 | 4月上旬 | 6月上旬 | 原子力規制委員会の最終検査(総合負荷性能検査)合格後に運転すること |
※ 使用前検査申請書に記載の工程は、先行プラントの実績を基に検査を受けようとする期間を記載したものであり、4号機の工程は現時点では未定です。
当社は、3月1日、大飯発電所1、2号機を廃炉とし、発電所の出力が変更になったことを経済産業省に届け出ました。
今後、廃止措置※を行うにあたってはあらかじめ計画を定め、原子力規制委員会に申請し、認可を受けた後、廃炉作業に着手することとなっています。
現在は、原子力規制委員会への申請に向けた準備を進めているところです。
※廃止措置…運転を終了した原子力プラントを解体・撤去し、これに伴い発生する廃棄物の処理処分と跡地有効利用のための一連の作業・措置
大飯発電所1号機(右)と2号機
【大飯発電所の出力】
大飯発電所では、万が一の重大事故に備えて、体制の強化を図っています。
さらに原子炉が損傷したことを前提として、原子炉格納容器を守るために速やかに対応できるよう様々な訓練を繰り返し行っています。
大飯発電所の事故対応体制
【体制】
休日・夜間でも初動対応要員64名が24時間発電所に常駐しています。それに加えて召集要員が速やかに駆けつけます。
さらに、原子力防災要員の召集や、協力会社、プラントメーカー等の支援により迅速に事故対応ができるよう体制を充実させました。
【訓練】
重大事故に備えて、新たに配備した各種ポンプや電源車などの安全対策設備を有効に活用できるように、訓練を継続的に実施しています。
平成29年9月12日には、大規模地震により大飯発電所と高浜発電所の複数プラントで重大事故が発生したことを想定した防災訓練を実施し、的確な対応が行えるかどうか確認しました。
また、国・県・町などと合同の総合防災訓練も定期的に実施しています。
重大事故への対応能力向上のための訓練
(約1,000回/年=4,300人日/年)
ポンプの設置訓練の様子
防災訓練
事故対策本部での訓練の様子