あくなき安全性の追求
安全性向上に対する当社の姿勢、これからのアクション

メニューを開く

あくなき安全性の追求(原子力発電における安全への取組み

メニューを閉じる

安全性向上に対する当社の姿勢、これからのアクション

当社は、美浜発電所3号機事故以降、「安全を守る。それは私の使命、我が社の使命」との社長の宣言のもと、安全文化醸成活動を推進するなど、安全最優先の事業運営を行ってきました。
東日本大震災以降、東京電力福島第一発電所事故を踏まえた反省に基づき、規制の枠組みにとどまらない安全性向上の取組み等について、全社を挙げて推進しています。
その中で、東京電力福島第一発電所事故から、原子力発電固有のリスクに対する認識や向き合う姿勢が十分ではなかったのではないかということを教訓として学んだことを踏まえ、今般、安全性向上に向けた自主的かつ継続的な取組みのさらなる充実を進めていくこととしました。

具体的なスケジュール(ロードマップ)と現在の進捗状況(平成28年度上期の主な取組み)についてご説明させていただきます。

なお、次回につきましては平成28年度下期の進捗状況を取りまとめ、平成29年春頃にお知らせする予定です。
当社は今後も引き続き、ロードマップにおける取組みを含め、規制の枠組みにとどまることなく、自主的・継続的な安全性の向上に取り組んでまいります。

*: WANO 世界原子力発電事業者協会
PRA 確率論的リスク評価
JANSI 原子力安全推進協会
NRRC 電力中央研究所原子力リスク研究センター
EPRI 米国電力中央研究所

原子力安全の浸透および定着

「安全の誓い」の日の取組み

  美浜発電所3号機事故の反省と教訓を深く心にとどめ、安全最優先を実践できるよう、8月9日を「安全の誓い」の日と定め、毎年、社長から社員への訓示や全社での黙祷を行うなどの取組みを実施している。

  • 【社長のコンダクトカード】

    【社長のコンダクトカード】

  • 【社員への訓示の様子】

    【社員への訓示の様子】

  • 【安全の誓いの石碑】

    【安全の誓いの石碑】

  • 【安全の誓い・黙祷】

    【安全の誓い・黙祷】

原子力安全の理念の浸透に向けた取組み

 社達「原子力発電の安全性向上への決意」(以下、「決意」)に関する理解度向上に向けて、新たにウェブ上での研修(eラーニング)を実施。さらに、本eラーニングのなかで「決意」に込めた思いについて社長メッセージを発信

<社長メッセージ(一部抜粋)>

  • 私から改めて強くお願いしたいことは、
    安全性向上の取組みに終わりはなく、「安全行動憲章」等と同様に、この「決意」も踏まえ、それぞれの職場で、自らが行うべきことを絶えず考え、実行し続けていただきたい
    ということです。
  • 安全最優先を基軸に、お客さまと社会のお役に立ち、信頼され、選ばれて成長し続ける会社になることを目指し、ともに頑張りましょう!

※ 美浜発電所3号機事故等の教訓を胸に、「安全を守る。それは私の使命、我が社の使命」との社長宣言に込められた思いを継承していくため、「経営理念」および「私たちの基本姿勢」において、安全最優先と社会的責任の全うを経営の基軸に位置づけるとともに、安全の確保を最優先にすることを一人ひとりの基本責務として明文化した。
「関西電力グループ安全行動憲章」は、この一人ひとりの基本責務を具体的に記したもの。

リスクマネジメントの充実

海外との情報交換で得た知見の当社事業への反映

 海外事業者との情報交換を実施し、トップマネジメントレベルおよび実務者レベルで安全性向上等に向けた知見を積極的に収集している。EDFゴルフェッシュ発電所の視察で得た知見を当社活動に反映し、発電所内での緊急時活動を改善した。

これまで

東京電力福島第一発電所事故の反省を生かし、組織(ユニット指揮者配置等)・設備・手順を拡充

<課題>
拡充した組織・設備・手順を更に有効に機能させ、対応能力の更なる改善を図る

情報入手(H27.4)

ゴルフェッシュ発電所では緊急時活動について、

  1. 個人単位で果たすべき役割を詳細
  2. 具体的な実施事項をチェックシート化

し、緊急時活動の漏れを防止

緊急時活動の改善WGで検討(大飯発電所)

ゴルフェッシュの知見に加え、大飯発電所固有の環境や、これまで培ってきた経験を踏まえ、大飯発電所に適用する際の実現性・実効性も検討のうえ、以下を実施(H27.9~H28.5)。

  1. 発電所長以下、発電所対策本部で緊急時活動を行う要員(約70名)の一人ひとりについて、詳細に役割を明確化
  2. 緊急時活動を漏れなく、的確に行えるよう、実施すべき活動を記載したチェックシート形式の手順書を作成
体制図
  • ユニットをまたいだ適切な要員配置など、発電所全体の"資源配分の決定・管理"を本部長の機能として明確化
  • ユニットの事故収束にかかる役割を副本部長の機能として明確化
  • "班長""班員"の役割範囲も明確化
手順書(活動チェックシート

【手順書(活動チェックシート)】

活動チェックシートを整備。上から順に"✓"を入れるだけで抜け漏れなし

その他マニュアル類

【その他マニュアル類】

その他にもマニュアルを整備

試行実施

大飯発電所原子力防災訓練にて試行実施(H28.3)。

訓練写真 訓練写真

評価・導入

訓練参加者のアンケートから効果を確認正式に導入決定(H28.8正式導入)。

<参加者の声>

「体制発令後、チェックシートに従い速やかに体制指示ができた。」

「各班において、活動に抜けが無いか、活動チェックシートを用いて確認できた。」

水平展開

高浜発電所においてH28.8に正式導入

また、美浜発電所においても、H28年度下期に導入予定。

■情報交換の実施(平成28年度上期実績)

海外電力 情報交換 主な内容
デュークエナジー社
[米国]
6回 核セキュリティ
地域防災
リスクモニタ運営状況
イベルドローラ原子力発電株式会社
[スペイン]
3回 オフサイト防災の取組み
廃止措置
高経年化対策
フランス電力株式会社(EDF)
[フランス]
3回 緊急時対策所の構造および材質
韓国水力原子力発電会社
[韓国]
1回 緊急時対応施設の運用
【情報交換の様子】 (H28.6 デュークエナジー社)

【情報交換の様子】
(H28.6 デュークエナジー社)

リスクコミュニケーションの充実

 発電所立地地域のオピニオンリーダーなどに加え、立地周辺地域である京都府、滋賀県の各種会議体で当社の安全性向上対策等を継続してご説明するとともに、いただいたご要望などを当社事業に反映している。

自治体 立地地域および立地周辺地域におけるリスクコミュニケーション活動 実施回数
(H28上期実績)
立地町 全員協議会や特別委員会 (各町議会に設置)

6回

福井県 福井県原子力環境安全管理協議会

1回

福井県原子力安全専門委員会

2回

京都府 京都府地域協議会

1回

京都府地域協議会幹事会

1回

滋賀県 滋賀県安全対策連絡協議会

2回

その他 立地町に対する活動(面談)

4,501回

「40年以降の運転」に対する声への対応

 高浜1、2号機における40年以降の運転に対する福井県内にお住まいの方々からの「不安」や「疑問」に向き合うリスクコミュニケーションを展開している。

高浜1、2号機運転期間延長認可
(平成28年6月20日)

高浜1、2号機

福井県内にお住まいの方々からの「不安の声」

  • 高浜1、2号機については、40年を超えて動かすということで、3、4号機とは違い、漠然とした不安がある。
取組み例(対象:福井県内)
企業・団体などへの草の根活動
原子力発電所見学バスツアーの実施

※フェイス・トゥ・フェイスで、一人ひとりの不安や疑問に向き合うことを趣旨とした地道な活動

→対話の場を通じた「不安」や「疑問」に対し、メディア等を活用しお答えしていく活動も検討。

少人数リスクコミュニケーション

 福井県にお住まいの方々と、「原子力発電所の40年以降の運転」に関する、「心配」「不安」についてのコミュニケーションを図った。今後、それにお答えするリーフレットを作成する。
本リーフレットは今後の「原子力発電所の40年以降の運転」についてご説明する際に活用し、更なるリスクコミュニケーションに役立てていく。

【積極的な意見交換を実施】

【積極的な意見交換を実施】

【リーフレット作成に関していただいたご意見】

  • 部品ごとに分解し、健全性評価を行うなど、ここまでやっているのかという印象を持てた。実際に業務を実施しているメンバーやチームが「私がやっています」の形で顔が見える紙面にできないか
  • 十分な余裕を持たせた設計、高い品質の話は響くが、具体例があるともっと分かりやすいのではないか。

原子力事業本部における安全性向上に向けた基盤整備<ハード対策>

ハード対策の着実な実施

 安全性向上対策工事を着実に実施しており、その進捗状況を分かりやすくお伝えするため工事の進捗率を示した。
 H28年度上期時点では、高浜3、4号機の工事進捗率は100%高浜1、2号機については、40年以降の運転に向けた工事計画をもとに工事を進めており、進捗率は約3%となっている。

■安全性向上に向けたハード対策の工事進捗率※1

H27 H28上期
美浜3号機

工事計画認可をいただいた時点から進捗率を掲載するもの※2

工事計画認可をいただいた時点から進捗率を掲載するもの※2

高浜 1、2号機 約3%
<H28.6.10 工事計画認可>
3、4号機 100% 100%
大飯 1、2号機

工事計画認可をいただいた時点から進捗率を掲載するもの

工事計画認可をいただいた時点から進捗率を掲載するもの

3、4号機

工事認可をいただいた時点から掲載するもの

工事計画認可をいただいた時点から進捗率を掲載するもの

※1 新規制基準対応として実施する工事数を分母とし、完了工事数を分子として計算するもの。
(設置までに猶予期間が設けられている特定重大事故等対処施設については、今回は対象に含まず)
今後、工事が追加発生もしくは不要となった場合には、工事数が期中に変動する場合がある。

※2 H28.10.26美浜3号機の工事計画認可をいただいた。ロードマップH28年度下期進捗状況の取りまとめに合わせお示しする予定。

高浜3、4号機における特定重大事故等対処施設の設置に向けた対応

 原子炉建屋への故意による大型航空機の衝突、その他のテロリズム等に備えた特定重大事故等対処施設について、高浜3、4号機が国内で初めて原子炉設置変更許可ををいただいた。(H28.9.21)
 今後、準備が整い次第、工事計画認可申請および保安規定変更認可申請を行い、同施設の早期完成を目指す。

特定重大事故等対処施設

シビアアクシデント発生時の更なる事故収束手段の確保<送水車の導入>

 東京電力福島第一発電所事故以降、電源・冷却機能にかかる設備の追加設置や、可搬設備の追加配備等を行い、訓練を重ねている。例えば、高浜3、4号機では、事故時には炉心等の冷却のために多数の消防ポンプを敷設することとしているが、自主的な取組みとして、より短時間で事故収束できるよう送水車を新たに導入し、更なる安全性向上を図った。

送水車の導入の図

高浜1、2号機の40年以降の運転に向けた安全性向上対策工事の計画

 高浜1、2号機は、原子力規制委員会より運転期間延長に係る許認可をいただいた。今後、自主的な安全性向上対策工事も含め、40年以降の運転に向けた工事計画について安全最優先で進めていく。

  • ○格納容器上部にドーム状の鉄筋コンクリート造の遮蔽を設置する。
    ○外部遮蔽壁の増厚ならびに補強を実施する。解説図
  • ○中央制御盤をアナログ式から最新のデジタル式の操作・監視盤に取替えを行い、大型表示装置やディスプレイ(タッチパネル)での操作や監視をできるように変更する。
    ※自主的な安全性向上対策工事

  1. ①外部遮蔽壁頂部の撤去

  2. ②外部遮蔽壁の補強

  3. ③上部遮蔽の設置

原子力事業本部における安全性向上に向けた基盤整備<ソフト対策>

原子力災害に備えた原子力防災訓練の実施

 国や福井県、関西広域連合などと連携した原子力防災訓練(H28.8.27)において、緊急時における事故制圧訓練を実施した。今回の訓練では、ICS(インシデントコマンドシステム)※1の原則を参考とした対策本部運営を原子力事業本部にて試行実施した。さらに、電力5社の相互協力協定に基づき、他電力から支援を受ける訓練を初めて実施するなど、事故対応の実効性向上に向けた対応について確認した。

※1 1970年代に米国カリフォルニア州で頻発した森林火災への危機対応において問題となった、1人の管理者への報告の集中、通信手段の互換性の欠如、各機関間で使用される用語の相違等の問題に対応するため、指揮命令系統の明確化、監督限界の設定、専門用語の共通化等の危機対応活動に関する原則を整理したマネジメントシステム。

避難者用輸送手段の提供 バス2台
福祉車両7台
住民避難時における検査要員派遣 62名※2

※2 5社相互協力協定に基づく支援要員含む

原子力防災訓練時に「高浜地域の緊急時対応」に基づく避難者用輸送手段の提供や住民避難時の検査要員の派遣など積極的な協力を行った。

【原子力防災訓練における体制図】

原子力防災訓練における体制図

安全性向上に向けたソフト対策の達成状況

原子力規制庁が原子力事業者防災訓練の評価を年1回実施。全13項目の指標についてA/B/C評価が示される。
(指標ごとに基準は異なる。一般的にA=良好B=概ね良好C=改善の余地あり という評価)
今後、ソフト対策の達成状況の一つの指標として、本評価結果でお伝えしていく。

【原子力規制庁による防災訓練の評価】

美浜発電所
H27※3
6 7 0
H28

来年度公表予定

来年度公表予定

来年度公表予定

高浜発電所
H27※3
8 3 2
H28

来年度公表予定

来年度公表予定

来年度公表予定

大飯発電所
H27※3
8 5 0
H28

来年度公表予定

来年度公表予定

来年度公表予定

評価※4
32
 
32
 
34
 

※3 H27年度の評価結果はH28.6に公表

※4 規制庁のA/B/C評価について、当社にてA=3点B=2点C=1点に換算し、評価点数を算出

原子力緊急事態支援組織※1と連携したロボットコントロール車を用いたロボット操作

 大飯発電所でのシビアアクシデントを想定した福井県の原子力防災訓練(H28.8.28)において、高放射線量下においても発電所建屋に近づくことができるロボットコントロール車※2を初めて用い原子力緊急事態支援組織と当社社員の協働で、放射線量が高い場所で現場把握などができる小型偵察用ロボットの遠隔操作訓練を実施した。

※1 高放射線量下での災害対応のために、電気事業連合会が設置した組織。平成25年1月に支援センターを福井県に設置し、要員の訓練、資機材の維持管理などを実施。

※2  原子力緊急事態支援組織が所有し、小型偵察用ロボット等を遠隔操作する基地となる車両。

ロボット操作訓練の様子

指揮者、所員に対する教育・訓練の実施および継続的改善

前回再稼動時トラブルの再発防止対策を反映した研修等の実施

 トラブル事例を共有した上で、原子力事業本部と各発電所の保護リレー等担当者(8名)に対して、送電系統と発電所電気設備に生じる過渡変化時の潮流等に関する研修を実施した(H28.5.27)。下期以降も、継続的に実施する予定。

※H28.2.29 高浜4号機において、並列操作を実施した際、発電機が自動停止するとともに、タービンおよび原子炉が自動停止した事象。
当社は、これを受け、H28.3.9に再発防止対策を公表し、「当社社員に対して、過渡変化時の潮流に関する教育を実施します。」としていた。

緊急時における指揮者のリーダーシップ向上に向けた訓練

東京電力福島第一発電所事故と同じようなシビアアクシデントが発生した場合においても、冷静な判断を下し、的確な指揮を執れる能力の向上を目的に、原子力安全システム研究所(INSS)が開発している、ストレス状況を模擬した指揮者向けロールプレイを高浜発電所にて試行的に実施

指揮者向けロールプレイの様子

【指揮者向けロールプレイの様子】

安全性向上に対する当社の姿勢、これからのアクション

関西電力の安全文化

私たち一人ひとりの安全への想い

一意専心 -関西電力の安全DNA-

原子力発電に関する公開情報

関西電力では、原子力発電の立地地域の方々をはじめ、社会の皆さまから安心・信頼いただける発電所を目指し、「発電状況と環境モニタリング」「保守運営・保全対策」「事故やトラブルの報告」等の積極的な情報公開に努めています。

公開情報一覧へ

あくなき安全性の追求(原子力発電における安全への取組み)

  • 原子力発電について
  • エネルギー問題と原子力
  • 原子力発電の概要(しくみ)
  • 美浜発電所3号機事故について
  • 関西電力の原子力関連施設