国主催の原子力総合防災訓練に参加しました
美浜発電所だよりVOL.117 2022年11月発行
国主催の原子力総合防災訓練に参加しました
11月4~6日に、国の原子力総合防災訓練に参加しました。
当社は、嶺南地方を震源とする震度6弱の地震により美浜発電所の外部電源が喪失後、3号機において全面緊急事態まで進展する厳しい想定で、美浜発電所内に対策本部を設置し、事故収束に係る社内外への情報発信、現場対応(放水砲設置、可搬モニタポスト設置、中国電力(株)からの電源車受入等)と様々な訓練を行いました。
美浜発電所対策本部の様子
放水砲設置の様子
可搬モニタポスト設置の様子
中国電力(株)から電源車を派遣していただき、美浜発電所の電源応急復旧作業(電源車接続)を行いました。
美浜原子力緊急事態支援センターで保有するドローンによる構内放射線量の状況把握等を行う様子
ドクターヘリによる搬送
付着放射性物質除去の様子
発電所構内での放射性物質付着を伴う傷病者の発生を想定した訓練
当社では、今後とも原子力発電所の安全を確保することはもちろんのこと、万一の緊急時に備えた対応の継続的改善に努めてまいります。
美浜発電所3号機 運転状況
2022年9月26日 最終検査「総合負荷性能検査」を経て、本格運転を再開
今後も引き続き、美浜発電所所員と協力会社社員一人ひとりが、安全最優先で緊張感を持ち、美浜発電所の運営に万全を尽くしてまいります。
美浜発電所1、2号機(廃止措置中)は、原子炉等規制法に基づき、廃止措置計画で定める性能維持施設の全7施設について、2022年9月22日から約5ヶ月の予定で第5回定期事業者検査を実施しています。
- <定期事業者検査とは>
- [核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律]に基づき、廃止措置に係る性能維持施設に対して、「機能・性能検査」等を事業者自らが実施し、その機能を確認するための検査。
美浜発電所 低レベル放射性廃棄物の輸送実績について
美浜発電所の低レベル放射性廃棄物を青森県六ヶ所村の日本原燃株式会社低レベル放射性廃棄物埋設センターへ輸送するにあたり、低レベル放射性廃棄物専用運搬船『青栄丸(せいえいまる)』が10月20日に美浜発電所に入港し、積込み作業完了後、10月22日に出港しました。
専用 コンテナ |
専用コンテナの中身(ドラム缶) | |
均質固化体※1 | 充填固化体※2 | |
50個 | ― | 400本 |
- ※1:濃縮廃液等の低レベル放射性廃棄物をドラム缶にセメント、アスファルト等を用いて均質・均一に固型化したもの。
- ※2:金属類、プラスチック、フィルタ類等の固体状の低レベル放射性廃棄物を種類毎に分別後、必要により切断、圧縮または溶融処理してドラム缶に収納し、セメント系充填材(モルタル)で固型化したもの。
低レベル放射性廃棄物専用運搬船 青栄丸
低レベル放射性廃棄物専用運搬船(青栄丸)は、さまざまな安全構造を備え、一度にドラム缶約3,400本(専用コンテナ約430個)を運ぶことができます。
- ①安全航海
- 安全な航海をするため、航海用レーダー2台のほかに自動的に海の深さを測るシステムや衝突事故を未然に防ぐシステム等を備えています。
- ②頑丈な構造
- 船体の底面や側面を頑丈な二重構造とした、座礁や衝突事故にきわめて強い船です。
- ③放射線の遮へい
- 船倉を厚い鋼板やコンクリートで囲んで、放射線を十分に遮へいする構造に造られています。