自然災害に備えた非常食選びのポイントや今日からできる防災対策について防災アドバイザーの高荷智也さんに話を聞いた。
最も大切なのは、美味しいものを選ぶこと。災害という非常時だからこそ、食べたくなる美味しい非常食が、落ち着きを取り戻す助けになる。最近は非常食の種類が増え、主食になる炭水化物だけでも、カレー、リゾット、ピラフ、ラーメン、うどんとさまざまな選択肢がある。一度食べてみて気に入ったものを準備してほしい。
電気が止まると水道やガスも止まる。それに備えて、まずは3日間程度、調理せず食べられるものを準備しておくとよい。避難所生活、車中への避難を想定し、調理不要なものを準備しておく。
大規模災害が発生し支援を受けられるようになるには、1週間程度かかることも。その時に備えて、ローリングストックを取り入れてほしい。日常で使うレトルト食品や袋ラーメンなどを多めに備蓄しておき、食べながら入れ替える。
生活用品のローリング崇徳も効果的。日常的に使用するウェットティッシュやカセットボンベ、乾電池などを常に一定量家庭に置いておくようにすると突然の災害にも対応しやすい。
僕が常備している非常食のなかで、おいしいプラスαの特徴があるものをいくつかあげたい。
1つは「25年保存できるおいしい備蓄食」(サバイバルフーズ)。フリーズドライの雑炊やシチューが缶に入っており、水かお湯で戻して食べる。少し値段は高いが、25年間もつので入れ替えコストを考えるとお得。もう1つは、ごはんとおかず、食器と発熱剤がセットになっており、どこでも温かい食事がとれる「レスキュー一食ボックス」(ホリカフーズ)。個人で備蓄するほか、災害復旧に携わる人のため企業で備えておくのもよい。
ほかにも、常温でも食べやすいパンの缶詰やアレルギーに対応した商品とさまざまな種類があるので好みのものを揃えてみては。
食料・飲料・生活必需品などの備蓄、ハザードマップでの危険箇所の確認のほか、地震発生時のイメージトレーニングを常日頃からやっている。緊急地震速報が発表されてから強い揺れが到達するまでの時間は、数秒から長くても数十秒。どう行動するかを決めておかないと、あっという間に地震に襲われる。仕事中、運転中、食事中、入浴中、電車の中、トイレの中色々なシーンで、どう行動したら死なないかをイメージする。1日1回やれば1年間で365パターンの行動をインプットでき、咄嗟の時に役立つ。災害時大切なのは命を守ること。皆さんも災害発生時のイメージトレーニングで自身の防災力を高めてほしい。