余話一話
2021.4.30
大阪生まれで、子供の頃からお笑いは身近だった。幼馴染とお笑いコンビを結成し、解散後は放送作家として裏方の仕事に。プライベートではお笑い芸人と結婚したが、その相方が、あまりにだらしがない。夫と共倒れになっては困る。「しっかりせえよ」と説教していたら、テレビで面白がられ、番組に呼ばれるようになった。
ズバズバとハッキリものを言うキャラに見られるが、気をつけていることはある。まず、言いづらいことを笑いで挟む「サンドウィッチ型」。最初に笑いを誘って、最後も笑いで締める。きつい言い方をするのが目的ではないので、相手や状況がよくなってほしいという思いを伝えるようにしている。相手をよく見て、良いところを見つけることも大切だ。
誰かと比べる言い方はしない。つい「普通はこうやろ」などと言ってしまいがちだが、それって誰の普通かわからないし、説得力がない。子供を叱るときにはついつい使ってしまう言葉だが、なるべく言わないよう気をつけている。
今は東京暮らしだが、関西への愛は変わらない。ママ友とのおしゃべりでも、私一人だけ関西弁。関西は、言葉はきついが、温かみがある。赤ちゃん連れで困っているとき、「見といたるわ」と気軽に声をかけてくれる。大阪のおばちゃんの距離の近さを見習って、人と接していきたい。