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2016年3月4日
関西電力株式会社

姫路第二発電所2号機 ガスタービンの排気温度上昇による自動停止に関する点検結果について

 姫路第二発電所2号機(定格出力:48.1万kW)は、通常運転中の1月1日午後7時12分、ガスタービンの排気温度に通常以上のばらつき※1が確認されたことから、出力を抑制して運転し、温度変化の状態を監視していましたが、1月2日午前4時00分、同温度が規定値※2よりも高くなったことから、自動停止しました。

[平成28年1月2日 お知らせ済み]

 その後、詳細に点検した結果、ガスタービン圧縮機(以下、圧縮機)※3の動翼や静翼に多数の損傷を確認しました。この損傷に伴う圧縮機の性能の低下によって、燃焼器※3に送り込む空気量が減少し、燃焼器内の燃料濃度が上昇した結果、燃焼ガスの温度が上昇したために、ガスタービンの排気温度が規定値よりも高くなり、自動停止したものと推定しています。
 圧縮機内の損傷の原因は、前回の定期点検(平成27年10月~12月)における圧縮機の組立時に混入した何らかの異物が圧縮機の11段動翼に衝突して打痕ができ、これを起点として発生したき裂が、運転中の振動により拡大して、11段動翼の一部が欠損したものと推定しました。その後、この欠損片が飛散することで、後方段の動翼や静翼が損傷したことにより、空気の流れが不均一となったため、動翼および静翼に過大な力が作用し、徐々に損傷範囲が拡大して最終的に多数の損傷に至ったものと推定しました。
 復旧に際しては、損傷した動翼および静翼を取替えた上で、試運転を行った結果、設備の健全性が確認できたことから、本日午後4時35分より、通常運転を開始しました。今後は、組立時の異物管理についても徹底してまいります。

※1
複数ある温度検出器の平均温度(定格出力時:約645℃)と個々の温度検出器の温度が、2℃以上乖離したもの。
※2
規定値は745℃
※3
運転中は、ガスタービン圧縮機で圧縮した空気と燃料(LNG)を燃焼器内で混合させ、燃焼させることで発生した燃焼ガスをガスタービンに直接噴射してタービンを回している。

以 上

<姫路第二発電所の概要>
  既設5号機 既設6号機 1号機 2号機 3号機 4号機 5号機 6号機
運転開始 昭和48年
10月
昭和48年
11月
平成25年
8月
平成25年
11月
平成26年
3月
平成26年
7月
平成26年
9月
平成27年
3月
定格出力 60万kW 60万kW 48.1万kW 48.1万kW 48.1万kW 48.1万kW 48.1万kW 48.1万kW

※1号機から6号機の定格出力は、運転開始当初はそれぞれ48.65万kWであったが、平成27年6月10日に発表を行った応急対策工事の実施により46万kWとなり、平成27年12月3日の届出により、48.1万kWとなっている。

  • 所在地:兵庫県姫路市飾磨区妻鹿常盤町しかまくめがときわちょう
  • 燃料:天然ガス
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