プレスリリース
2011
2011年11月24日
関西電力株式会社
高浜発電所2号機の定期検査開始について
高浜発電所2号機 第27回定期検査の概要
- 1.主要工事等
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(1)高サイクル熱疲労割れに係る対策工事 (図−1参照) 国内外PWRプラントにおける高サイクル熱疲労割れ事象(温度ゆらぎによる熱疲労)を踏まえ、2系列ある充てんラインのうち、使用していない系列の充てん配管、隔離弁等を撤去します。
また、安全注入系統の補助注入ライン高温側2箇所、低温側1箇所に弁を追加するとともに、作業性を考慮し、対象となる部分の周辺の配管の一部を取り替えます。(2)1次系強加工曲げ配管取替工事 (図−2参照) 国外BWRプラントにおいて、芯金を使用して曲げ加工した配管の内面で応力腐食割れが発生した事象を踏まえ、予防保全として、1次冷却材系統につながる曲げ配管のうち、芯金を使用して曲げ加工したものを、芯金を使用せずに曲げ加工した配管等に取り替えます。
(3)安全系計器用電源装置取替および常用系直流電源装置他設置工事 (図−3参照) 安全系計器用電源装置の構成部品が製造中止となったことから、今後の保守性を考慮し、最新の電源装置に取り替えます。取り替えにあたっては、今後の電気・計装装置のデジタル制御による消費電力の増加を見据えて、電源容量(電源供給能力)が大きな装置に取り替えます。
また、この安全系計器用電源装置のバックアップ電源となる安全系直流電源装置について、今後の消費電力の増加を見据えて、新たに常用系直流電源装置を設置し、安全系直流電源装置に接続している一部の機器を移設します。(4)原子炉容器供用期間中検査 (図−4参照) 原子炉容器の供用期間中検査として、原子炉容器溶接部等の超音波探傷検査を行い、健全性を確認します。
- 2.設備の保全対策について
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(1)2次系配管の点検等 (図−5参照) 当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管773箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施します。
また、過去の点検において減肉が確認された部位3箇所、今後の保守作業を考慮した部位100箇所、合計103箇所を耐食性に優れたステンレス鋼もしくは低合金鋼の配管に取り替えます。
3.燃料集合体の取り替え |
燃料集合体全数157体のうち61体(うち56体は新燃料集合体)を取り替える予定です。
4.福島第一原子力発電所事故を踏まえた特別点検等※ | (図−6参照) |
非常用炉心冷却系統や格納容器スプレイリングの健全性確認および使用済燃料ピットの温度計の電源を非常用電源に変更します。
また、さらなる監視強化のため、非常用電源に接続した使用済燃料ピットの広域水位計および監視カメラを設置します。
- ※ 使用済燃料ピット冷却系統ポンプの分解点検は、実施済みである。
5.その他 |
原子炉起動については、福島第一原子力発電所事故に対する安全対策の実施状況を踏まえ、地元のご理解を得ながら計画します。
以 上