プレスリリース

2010年8月26日
国立大学法人和歌山大学
株式会社森生テクノ
関西電力株式会社

八幡市立八幡東小学校における保水性パネルによる屋上遮熱効果の実証試験結果について

 国立大学法人和歌山大学(システム工学部 山田 宏之准教授)、株式会社 森生テクノ、関西電力株式会社の3者は、火力発電所の配管保温材を再利用した保水性パネルの開発を行い、これまで、プールサイドでの屋外冷房としての効果検証などを行ってきました。

  • ※火力発電所で使用する配管保温材を再生利用し、セメントと混ぜ合わせたもの。水分を含ませることにより、その水分が蒸発する際の気化熱でパネル表面を低温に保つ。表面温度低減効果は、夏場の屋外でのコンクリート板との温度差が27℃であり、水分を一度与えると5日以上持続する。

[平成20年8月11日 お知らせ済]

 今回の実証試験は、京都府八幡市のご協力の下、平成20年3月に閉校となった八幡市立八幡東小学校の屋上に保水性パネルを約700枚敷設し、その屋上直下にある教室と、敷設していない屋上直下の教室の室内温熱環境を比較するもので、平成22年7月26日より実施しています。

 この度、保水性パネルを敷設している屋上直下にある教室が、敷設していない屋上直下にある教室よりも、平均して約2℃低いとの結果が得られました。また、保水性パネルを敷設している屋上直下にある3階の教室の温度を、階下にある、2階の教室の温度と同程度に下げることができました。

 今後は、廃棄する保温材を再生利用することで、環境負荷の低減に寄与するとともに、平成23年度末を目処に、開発した保水性パネルを用いた、ヒートアイランド対策等に貢献するクールベンチや建物屋根材などの商品の開発を目指します。

以 上

プレスリリース